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VTuberの月収20,755ドル、6割超がPatreon──事務所在籍時の内訳を本人が公開

投稿: 2026/09/13by tobariware6分で読めます
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円グラフでいちばん大きく取られていた区画は、YouTubeの赤ではなくPatreonだった。

英語圏で活動するVTuberのStronny Cuttlesが9月11日、64秒のショート動画で「事務所所属のVTuberはいくら稼ぐのか」に自分の数字で答えている。動画の説明文には、個人で活動する場合と事務所に所属する場合でどれだけ違うのか、収入面で事務所に入る価値はあるのか、と書かれている。同じ問いには2年前にも一度答えていて、2024年7月に出したショートでは1か月12,084.03ドルという額を示していた。今回はその続きにあたる。

収入の6割超はPatreonの月額購読

出されたのは、事務所に所属していた最後の1か月の金額。合計は20,755.84ドルで、動画の中では収入源が3つに分けて表示されている。

収入源金額割合
Patreon12,897.14ドル62.1%
YouTube5,652.79ドル27.2%
StreamElements2,205.91ドル10.6%
合計20,755.84ドル100%

配信の投げ銭やスーパーチャットが柱、というイメージとはだいぶ違う内訳にゃ。YouTubeは3割に届かず、配信中の投げ銭を扱うStreamElementsに至っては1割ほど。全体の6割超は、月額で支える購読者から直接届いていた。ライブ配信で当てるというより、定期購読を抱えている書き手や作家の収入構造に近い形をしている。

この数字が事務所の取り分を引く前のものなのか後のものなのかは、動画では説明されていない。所属していたVAllureは、YouTube・Twitch・StreamElements・Patreonを対象に80/20の分配、グッズの利益は100%タレント側という条件を公式サイトに掲げていた。公開されているものとしては業界で最も高い取り分だ、というのが事務所側の言い分だった。

ここで少し前置きが要る。VAllureは2023年末に立ち上がった、ASMRや音声作品を軸にする成人向け寄りの英語圏事務所で、6月1日付で営業を終えている。

公式の文書に書かれているのは、稼働中のIPをすべて無償でタレントへ渡すこと、寄付イベントで集めた資金は全額それぞれのタレントに支払い済みで事務所側には残っていないこと。閉鎖の理由については「詳細には踏み込まない」とだけ記されていて、いまも公式には明かされていない。

つまり20,755.84ドルは、後ろ盾があった最後の月の数字ということになる。動画の後半では、稼げた理由についてこう説明している——秘密は無くて、ただの労働だ、と。休みは取る、失敗もする、それでも続ける。締めくくりは「コンテンツを増やすことにデメリットは無い」という一言だった。

この動画がr/VirtualYoutubersに投げ込まれると、まず刺さったのが最後の一言のほうだった。

これはかなり極端な生存者バイアスの例だと言っておきたい。VTuberに限らず、ほとんどの発信者はほぼ何も稼げていない。「努力しろ」「量を出せ」が悪い助言だという話ではなく、むしろ的確な助言だけど、いちばん効いている変数は運だと思う。

運を持ち出したこの投稿に、量の側から返す声が続く。

伸び悩んでいる人ほど、成果がゼロの場所に力を注ぎ続けている。6年以上やってきた人の相談を見ると、やり方を変えるべきだと気づけていないのが伝わってきて、つらくなる。

そこに「続けること」も足したい。運のいい偶然で跳ねる人は多いけど、そのあと残ってもらえるかは量と頻度で決まる。跳ねたときに見てもらう動画がほとんど無ければ、意味がない。

継続は視聴者をつなぎとめるだけじゃなく、各プラットフォームの拡散アルゴリズムにも効く。誰かが伸びるたびにアルゴリズムはそれを記録して、その人の他の投稿も試しに広げにいく。

途中で数字を持ち出す人も現れた。

Twitchの収益のおよそ8割が、654万チャンネルのうち10万人ほどに集中している事実に、いまだに驚かされる。月3,000ドルを超えようと思ったら、世界の上位5万人には入らないといけない計算だ。

この配分はコミュニティで出回っている集計にもとづくもので、Twitchが公式に出している値ではない。ただ、収益が上澄みのごく一部に寄っているという傾向自体は、他の集計でも繰り返し指摘されている。

議論はそこから、収入の話を離れて事務所そのものへ移っていく。

ただ、Vallureって自壊したのでは。小規模な事務所の寿命がどんどん短くなっているいま、そこに入る利点が、個人で活動を続ける場合と比べてあるようには見えない。

Vallureが閉じたのは、この動画を出した本人が、続けられなくなるまで自分を働かせて支えていたから。

先に書いたとおり、事務所は理由を公表していない。だからこれはコミュニティ側の受け取り方でしかないけれど、以降のやり取りはこの見立ての上に積み上がっていく。

良心的な事務所を保つには、ホロライブ級の資本が無いと無理ということなのかもしれない。あちらが潔白だという意味ではなくて、事業を維持できるだけの元手があるという話。

それなら、まず「良心的な事務所」の定義から要ると思う。嫌がらせや詐欺みたいな分かりやすい悪事は別として、取り分をほとんど取らず好きにやらせることが良心的だという意味なら……

そして、動画の結論そのものに矛盾を見た人もいた。

だとしたら矛盾していないか。「コンテンツを増やすことにデメリットは無い」と本人が言っていて、まさにその理屈で会社が潰れたことになる。

もっとも、スレッド全体が重い話で埋まっていたわけでもない。

私の年収の半分を1か月で稼いでいるのか。なんで化学者になったんだろう。人生を考え直したほうがいいのかもしれない。

投稿主本人もコメント欄に降りてきていて、「その配信のおかげで何度も眠れました」という書き込みには「私で寝てもらえてよかった」と返していた。本人いわく、いまは自分のペースで投稿を再開しはじめたところらしい。看板が外れたあとの1か月がいくらになるのかは、まだ出ていない。

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