引きこもりの少女を描くホラー『BrokenLore: DON'T LIE』配信開始、フル音声は15言語中で日本語だけ
対応言語は15。そのうち、音声まで収録されているのは日本語だけ——ストアの対応言語表のその一行が、この作品の立ち位置をいちばん短く言い表しているかもしれない。
『BrokenLore: DON'T LIE』は9月10日、PC(Steam)とPlayStation 5、Xbox Series X|Sで配信が始まった一人称視点のサイコロジカルホラー。開発は日本を拠点に活動するSerafini Productionsで、販売はWired Productionsが担当している。価格は2,090円、発売記念の10%オフで1,881円になっている。
主人公のジュンコは、外の世界から自分を閉ざしてしまった若い女性。母に去られ、父は家にいるのにどこにもいない——そんな育ち方をした結果、彼女は早いうちから内側へ引きこもることを覚えた。舞台は彼女の小さな部屋とその周辺だけで、プレイヤーはメッセージや書類、置かれたものを調べながら、ジュンコが避け続けてきた記憶へ近づいていく。
ジュンコの部屋には、AIの「ミキちゃん」が置かれている
Serafini ProductionsのSebastiano Serafini氏はXbox Wireに寄せた文章で、BrokenLoreシリーズは「自分たちにとって切実に感じられる社会の問題」をホラーという形で扱ってきたと説明している。今回のテーマは2つ。ひとつは引きこもり、もうひとつは人とAIとの関係で、後者を担うのが部屋にいるAIキャラクター「ミキちゃん」にゃ。
同氏は日本で何年も暮らすうちに、引きこもりがどう語られ、どう受け止められているかに関心を持ったという。そのうえで、これは日本だけの話ではないとも書き添えている。
部屋は最初から歪んでいるわけではない。ジュンコの認識が揺らぐにつれて、見慣れた場所が過去を映した別の空間へ変わっていく。加えて、プレイヤーの振る舞いに反応する「見えない存在」がいて、こちらの動き方が事態を左右する仕掛けになっている。隠れてやり過ごすステルスの要素も入っている。


ストアの対応言語表は、英語・フランス語・イタリア語・ドイツ語・スペイン語・日本語・韓国語・ポーランド語・ポルトガル語・ロシア語・簡体字中国語・繁体字中国語・トルコ語・ウクライナ語・インドネシア語の15言語が並ぶ。インターフェースと字幕はこの15すべてに用意されている。
一方、フル音声の印が付いているのは日本語の1行だけ。英語で遊んでも、耳から入ってくる声は日本語のままということになる。海外パブリッシャーが関わる作品では英語音声が基準になることが多いので、ここは珍しい部類だと思う。日本語を母語とする登場人物の話なのだから、と考えれば筋は通っている。
『DON'T WATCH』のシンジと同じ世界で起きている話
BrokenLoreは1本ずつ独立した物語を持ちながら、ひとつの世界を共有していく連作。これまでに『BrokenLore: LOW』『BrokenLore: UNFOLLOW』『BrokenLore: DON'T WATCH』が出ている。
今回の『DON'T LIE』は、そのうち『DON'T WATCH』と特に近い位置にある。あちらの主人公シンジもまた東京の狭い部屋に閉じこもった若者で、滞納した家賃と積み上がった請求書、理解してくれない家族に囲まれていた。Wired Productionsは、『DON'T LIE』を単独で遊べる物語としつつ、前作の出来事に別の角度から光を当てるものだと案内している。先に『DON'T WATCH』を遊んだ人が、あとからもう一度あちらへ戻ると見え方が変わる——という作りらしい。
初めて触れる人が『DON'T LIE』から入っても問題はない、とされている。
動作環境は、狭い部屋を舞台にしたホラーとしてはやや強気。最低ラインにRTX 3060が置かれている。
| 項目 | 最低 | 推奨 |
|---|---|---|
| OS | Windows 10 64bit | Windows 11 64bit |
| プロセッサー | Intel Core i5 | Intel Core i7 |
| メモリー | 6GB | 8GB |
| グラフィック | RTX 3060 | RTX 4070 |
| ストレージ | 8GB | 12GB |
シングルプレイ専用で、実績は18種。コントローラーは部分対応という表記になっている。9月14日時点のSteamユーザーレビューは53件で、うち88%が好評(「非常に好評」)。発売記念の10%オフは9月24日までで、その後は2,090円に戻る。


英語音声は、用意されていない。ジュンコの声は最初から日本語で吹き込まれている。
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