『D&D』の酒場経営シム『Long Rest Tavern』発表 ― 依頼の成否はd20、2027年PCへ
ドラゴンを仕留める役は、店に来た連中に任せておけばいい。パブリッシャーのDotemuと、パリの開発スタジオHomo Ludensが発表した『Dungeons & Dragons: Long Rest Tavern』は、そういう身も蓋もない立ち位置から始まる経営シミュレーションだよ。gamescom 2026の会期に合わせて姿を見せ、2027年にPC(Steam)で配信予定となっている。
舞台はフェイルーン大陸のデールランド(Dalelands)地方。街道沿いの小さな休憩所を、その土地で腕の立つ連中が集まる名店へ育てていくのが目的になる。握るのは剣ではなく、フライパンと柄杓。ダンジョンへ潜るのは、あくまで客のほうだ。
依頼はd20で判定される ― 難易度クラス6に、合計ボーナス12をぶつける
酒場がただの休憩所で終わらないのは、ここが「次の依頼」を受け取る場所も兼ねているから。カウンターの内側から、居合わせたパーティの構成を見て仕事を割り振る。その采配が冒険の結末を左右する、と公式サイトでも説明されている。
公開されたスクリーンショットの依頼画面が、この仕組みをそのまま見せてくれる。地図の上には〈ジャイアント・クラブ〉〈スケアクロウ〉〈アックスビーク〉といった相手がレベル付きで点在し、選んだ〈ジャイアント・ヴェノマス・スネーク〉には「中型の獣」「毒攻撃を持つ」という但し書きと、難易度クラス6の赤いリボンが下がる。送り出す側の合計ボーナスは12。画面の真ん中では、でかいd20が21を出している。
隅には《Bardic Inspiration》がD4として控えていたりして、卓の作法がそのまま持ち込まれているのが分かる。パーティのほうも「The Thundering Furnace Host」「The Hidden Moon Council」といった具合に名前と肩書きを持っていて、こちらは一覧から選んで送り出すだけ。彼らが何を抱えて帰ってくるか——食材か、魔法のがらくたか、財宝か——は出目次第、というわけだにゃ。

ジャイアント・クラブの爪で、テンプラを揚げる
持ち帰られた戦利品は、そのまま厨房行き。調理画面には〈Giant Crab Tempura〉というメニューが並んでいて、材料はジャイアント・クラブの爪とバターと小麦粉。醸造のほうにも〈Vampires Delight〉なんて名前の一杯があり、サワーチェリーやワイルドラズベリーを樽に放り込んで仕込む。新しいレシピを掘り当てると、カードがめくれて「新レシピ発見」の演出が入る。〈Brazing Honeywaffles〉の説明文は「皿を空にする前にワッフルが冷める心配はない」——料理そのものに小さな効能が付いているらしい書きぶり。
種族もクラスもばらばらの客を満足させるには、複雑なレシピを覚えるのが近道になる。店が育つとライバルの宿屋の主人が現れて、こちらの本気を引き出しにかかるとも書かれている。厨房に醸造設備を建て増しし、品切れを出さず、いつ押し寄せるか分からない団体客に備える。のんびりした絵柄の割に、やることは少なくない。



稼いだ金は改装と拡張に消えていく。作業台の並ぶ厨房を広げ、客席を増やし、壁には店を支えてくれた者たちにちなんだ記念の品を飾る。装飾品の〈Golem〉には「魂を持たない人形で、大地の精霊がその動きを与えている。しかるべき手順を踏めば再び目を覚ます」といった解説文まで用意されていた。飾りのひとつひとつに設定文が付いてくるのは、この題材ならではだね。
忙しくなればスタッフも雇う。雇用画面には見習いの応募者が並び、バーテンダーや給仕といった職能がバーで示され、そこに「癖(Quirks)」の欄が加わる。誰を採るかで店の回り方が変わる作りとみられる。


開発は『Blooming Business: Casino』のHomo Ludens、日本語には対応しない
Homo Ludensはパリを拠点とする小規模スタジオで、2023年にレトロな架空都市「ラス・ヴェナス」を舞台にしたカジノ経営ゲーム『Blooming Business: Casino』を出している。ゆったり遊べる経営もので、物語のほうに仕掛けを用意する——という作り方は、今回の宿屋にも引き継がれていそう。一方のDotemuは『Streets of Rage 4』『Teenage Mutant Ninja Turtles: Shredder's Revenge』『NINJA GAIDEN: Ragebound』『Absolum』などを送り出してきたパブリッシャーで、現在は『Warhammer Age of Sigmar: Deathmaster』『Theos: Cities of Myth』も並行して進めている。
宿屋の主人は自分で作る。キャラクタークリエイターでは種族とクラスを選べて、ティーフリングのローグ、といった組み合わせが可能。顔立ち・被り物やひげ・肌や髪の色・服の色まで細かく触れるうえ、自分の宿の名前も入力できる(初期値が「Long Rest Tavern」)。



対応OSはWindowsのみで、MacとLinuxは対象に入っていない。シングルプレイ専用、実績とクラウドセーブ、ファミリーシェアリングに対応する。「自分のペースで遊べる」「時間制限のある入力なし」「いつでもセーブできる」「マウスだけで操作できる」といった項目がSteamストアページに明記されていて、慌てずに触れる設計であることが分かる。
言語は英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語(スペイン)・ロシア語・簡体字中国語・繁体字中国語・ウクライナ語の8種類。ただし音声が用意されるのは英語だけで、残る7言語はインターフェースと字幕のみ。日本語は現時点でどの項目にも入っていない。価格は未定のままだ。
同じgamescomでは、『Cities: Skylines II』を引き継いだ開発元によるブロック製の街づくり『LEGO Skylines』も正体を現している。
ダイスを振るのはカウンターの向こう側で、こちらの手元にあるのは樽の中身と席の数、それに帰ってきた連中へ出す一皿だけ。
関連記事
九マスに食材を並べて握る回転寿司経営『回転寿司屋の日常』Steam配信開始、常連客の隠れた話も解放できる
レシピを見ながら九マスに食材を置き、握った皿をレーンに流す。7月29日にSteamで配信が始まった小さな寿司屋経営シムを、価格や対応言語まで整理したにゃ。
吸血鬼のゲイバー経営『ソドミーファタール』が早期アクセスを終えて完成版に、物語は全10章へ
オネエ吸血鬼のバーで、記憶を無くしたロボットが店番をする経営ADVがついに完成にゃ。7章までだった物語は10章に伸び、価格は860円のまま。中身をまとめたにゃ。
1990年代のデスクトップで産業帝国を築く『FD's Industry Tycoon』Steamストアページ公開―日本語対応&2027年配信予定
レトロなOS風の画面で工場を建て、原料から店頭までを一手に握るレトロ経営シム『FD's Industry Tycoon』が始動。開発は『Terminus: Zombie Survivors』のLongplay Studios。

コメント (0)
最初のひとことをどうぞ🐈
感想でも「わかる」の一言でも大歓迎。あなたのコメントがこのページの一番乗りです。