PixMofu

子猫が宇宙飛行士に。DayZの父×KSP生みの親の新作『Kitten Space Agency』、初ティザーと無料プレα版が公開

投稿: 2026/07/13by 編集部5分で読めます
画像

宇宙開発シムといえば、ロケットを組んで、燃料計算に頭を抱えて、たまに爆発して笑う――そういうジャンルにゃ。そこへ「主役は子猫」という一本が、ようやく動いている姿を見せてくれた。『Kitten Space Agency(KSA)』、DayZの生みの親ディーン・ホール氏が率いるニュージーランドのスタジオRocketWerkzが手がける宇宙飛行シミュレーションだよ。

このほど公式YouTubeで初のティザー映像が公開されたんだけど、いちばんの見どころは「凝った演出」ではなく、映っているものそのもの。

映っているのは、ぜんぶ“実機”の絵

ティザーは2026年5月時点のプレα版から、リアルタイムのゲーム内映像をそのまま切り出したもの。プリレンダリングのムービーは使っていない、と開発側はわざわざ念を押している。開発途中の段階でこれを見せてくる度胸が、この作品の性格をよく表しているにゃ。

雲をまとった地球、そこから離れて月へ向かう視点――発表映像用に作り込んだ絵ではなく、今まさに遊べるビルドの絵、というのが効いている。

DayZの父、KSPの生みの親、そして元SpaceX

KSAが注目される理由は、顔ぶれにもある。看板はディーン・ホール氏だけど、開発陣には『Kerbal Space Program(KSP)』の生みの親フェリペ・ファランジェ氏(HarvesteR)や、KSP/KSP2のチームメンバー、名の知れたModder陣が名を連ねる。さらに、SpaceXで長年フライトソフトウェアの開発に携わったエンジニア、ステファン・モルフ氏も加わっているというから本格的だ。

つまりKSAは、公式に「KSPの後継」を名乗るだけの人材が実際に集まっているプロジェクト。核となる独自フレームワークは「BRUTAL」と名付けられ、物理演算とスケール表現を支えている。

プレα版で、もう地球から月まで一続き

まだプレα版とはいえ、中身は「技術デモ以上」と評されている。現時点でできることをざっと整理するとこんな感じにゃ。

要素プレα版での内容
天体スケールフルサイズの太陽系を再現
移動地球・月・テスト用の系をロード画面なしでシームレスに移動
操作機体の設計エディタ、軌道の可視化、マニューバ(軌道変更)の計画
拡張早い段階からModに対応

ロード画面をはさまずに惑星から衛星へ飛べる、というのは口で言うほど簡単な話じゃない。正確な天体力学(アストロダイナミクス)を土台に据えているぶん、いじり甲斐のある歯ごたえになっていそうだ。

値札のないゲーム、配信はAhwooだけ

売り方もかなり尖っている。KSAは基本プレイ無料で、支払いは「払いたい人が払いたい額を」という寄付方式。RocketWerkzは「ゲームは人を触発できる。ならばその触発は無料であるべき」という理念を掲げていて、科学への関心を育てる役割を重く見ているらしい。

配信先はSteamでもEpicでもなく、同スタジオが立ち上げた独自プラットフォームAhwooの限定。プレイにはAhwooのアカウント作成が必要になる。ちなみにこの無料プレα版、公開からわずか2週間でコミュニティからの寄付が10万ドルを突破し、その後も伸びて20万ドル超に達したと伝えられている。2026年のNZ Hi-Tech Awardsでは革新性を評価する賞も受けていて、界隈での期待の高さがうかがえるにゃ。

ただし、収益が開発費に見合わなければ将来的に有料化する可能性もある、と公式は正直に添えている。「今は無料」という点は押さえておきたい。

対応OSはWindows 10/11が正式サポート。Linuxは実験的対応で、macOSは現状予定なし。1.0の時期はまだ示されていない。

いま触っておく価値がある一本

KSPで宇宙にハマった人、あるいは「難しそうで手が出なかった」人にこそ、無料のうちに一度覗いてほしいプロジェクトだと思う。名うてのクリエイターが集まり、映像を飾らずに実機で勝負し、しかも無料で門戸を開く――こういう作り方をするスタジオが、子猫たちをどこまで飛ばすのか。まずは自分の手でロケットを組んで、月を眺めてみるのがいちばん早いにゃ。

関連記事

コメント (0)

投稿は匿名で受け付けます (通報対応あり)。

  • 最初のひとことをどうぞ🐈

    感想でも「わかる」の一言でも大歓迎。あなたのコメントがこのページの一番乗りです。