『こちら魔法少女救命外科』Steamページ公開、怪獣災害で運ばれる魔法少女を診る代理院長の一週間
怪獣が出る。魔法少女が戦う。ここまでは見慣れた筋書きだけど、そのあと血まみれで運ばれてくる子を誰が診るのか、という話はあまり語られないにゃ。
そこだけを一週間ぶん切り出したのが『こちら魔法少女救命外科』。個人開発者 noranuco が手がけるホラー医療シミュレーション/判断アドベンチャーで、Steamストアページが公開され、配信予定は2026年とだけ告げられている。
上司はバカンス、あとは頼んだ
ストアページの導入文は、いきなり前任者の投げやりな引き継ぎから始まる。「無限に出てきやがる怪獣にも、運ばれてくる魔法少女にも、もううんざりだ」と言い残して上司はバカンスへ消え、プレイヤーは一週間だけ代理の院長を任される。やることは受け入れて、診察して、治療する。それだけ、と本人は言う。
「面倒なら拒否したっていい。まあ、人気のない奴に限るがね」という一言が添えられていて、この病院がどういう温度で回っているのかが、たった一行で分かってしまうにゃ。
舞台の画づくりは徹底して黒い。黒板にチョークで引いたような白線で廊下や診察室が描かれ、明かりは裸電球ひとつ。真ん中の台に黒電話が置かれ、そこから搬送要請が入ってくる。

搬送メモの「推定死亡率25%」を見て決める
電話の相手は MIRAGE という機関。「魔法少女の緊急搬送要請です。資料をご確認のうえ、受け入れ可否をご判断ください」と事務的に告げられ、机の上に搬送メモと魔法少女活動許可証が並ぶ。
公開スクリーンショットで確認できるメモには、対象名、人気度(★の数)、推定死亡率25%、搬送日3日目という項目が並ぶ。許可証のほうは氏名・登録魔法少女名・登録番号・担当区域・発行日と有効期限、そして「民間登録済」という登録区分まで書き込まれている。壁に貼られた受け入れ基準は、知名度・死亡率・登録区分・病院信用値の4つ。
つまり、目の前の子を助けたいかどうかではなく、書類上のスペックで受け入れを判断させられる構造になっているわけだ。人気のない子ほど断りやすい、という前任者の助言が地味に効いてくる。
さらに厄介なのが、MIRAGE の担当者がにこやかに現れて「管理基準に基づき、当機関への引き渡しをお願いいたします。この引き渡しにより病院の評判が落ちることはありません」と持ちかけてくる場面。選択肢は「拒否する」か「引き渡す」。評判は守れると言い添えるあたりが、いちばん嫌な設計にゃ。


症状チェックは9項目、正解は表示されない
受け入れたら診察に入る。使う道具は体温計と聴診器、それに医学書。画面の症状チェック表には、発熱(37.5〜39.0℃)、低体温(35.0〜35.9℃)、心拍上昇、冷や汗、身体の痛み、しびれ、言語・返答の異常、あざ、そして傷の発光という9項目が並ぶ。
該当した項目にチェックが入ると、下に「可能性のある異常」として毒・魔力汚染といった候補が絞り込まれていく。腕を診れば傷の写真が現れ、そこに何が起きているかを自分で読み取る。ストアページは、外傷・内臓損傷・毒や異物反応・精神錯乱・魔力汚染などの異常が隠されていて、正解は直接表示されないと明言している。診察結果、会話、見た目、書類——手がかりはそれだけにゃ。

棚には包帯、点滴、飲み薬、手術キット、そしてマジカルキャンディ
治療の選択肢は右側の棚から選ぶ。包帯・点滴・飲み薬・手術キットと現実的な並びが続いたあと、最後にひとつだけ「マジカルキャンディ」が置かれている。この世界の医療が普通の医療ではないことを、アイコン1個で分からせてくるのが上手い。
画面左上には常にハートと十字のカウンターが表示されていて、ストアページのいう「限られた病床と体力」がこれに当たるとみられる。全員を受け入れて全力で診る、という選択肢は最初から用意されていないわけだ。

死亡が新聞の一面になる
判断のツケは新聞で返ってくる。公開されている一枚には、搬送されたある魔法少女が「搬送先の医療施設で突然死したことが分かりました」「ファンや市民から、悲しみと困惑の声が広がっています」と報じられる場面が映っている。搬送メモで人気度と死亡率を眺めていた相手が、翌朝には見出しになる。
ストアページが挙げる特徴も、新聞記事・訪問者イベント・ホラー演出、そして病院の信頼度と患者の生死によって変化する展開、選択で分岐する複数のエンディング——と、判断の後始末に寄っている。

価格は未定、フルボイスの表記はない
現時点でストアページから確認できる情報を整理しておく。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | こちら魔法少女救命外科 / Magical Girl ER |
| 開発・販売 | noranuco |
| 配信予定 | 2026年 |
| 価格 | 未定 |
| 対応機種 | Windows 10(64bit) |
| 対応言語 | 日本語・英語(インターフェースと字幕。フルオーディオの表記なし) |
| 対応 | シングルプレイヤー、マウスのみでのプレイ可、時間制限付き入力なし |
| 必要容量 | 1.5GB |
表現面については、負傷した魔法少女の治療や死亡、心理的に不安を与えるホラー演出が含まれる一方、リアルな流血や過度なゴア表現、性的コンテンツは含まれないとストアページに明記されている。死亡を伝える新聞記事、不穏な会話、恐怖を感じさせる画面演出、軽度な罵倒表現はあり、というライン。
体験版の配信予定は、今のところ公式に告知されていない。続報は開発者のX(@noranucoo)から出てくるはずにゃ。黒板画みたいな絵柄で、書類とチェック表と黒電話だけを渡されて人の生死を決める一週間——覚悟して座る椅子だ。
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