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Steamの最多プレイ作品を名指しする石板 ― 『Mortal Shell II』終盤のメタ演出が話題に

投稿: 2026/08/24by tobariware3分で読めます
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最後の敵の部屋へ続く道に、読める石板が並んでいる。ソウルライクではありふれた配置で、刻まれているのはたいてい世界の成り立ちか、先に倒れた誰かの言葉だ。ところが『Mortal Shell II』の石板は、そこで急にこちらのSteamライブラリを覗き込んでくる。

8月20日に発売された続編で、終盤のテキストが自分の最多プレイ作品と累計時間を名指ししてくる——そんな報告が、クリアまで到達した人が増えるにつれて広がっている。石板の文面はアカウントごとに違うので、同じ場所に立っても読まされる内容は人それぞれ。SNSに並ぶ画面写真がどれも別の数字を映しているのは、そのせいだね。

石板が刻んでいたのは16,062時間のプレイ記録

石板の語り口は、あくまで作中の世界観に沿っている。主人公が渡り歩いてきた「いくつもの世界」を語り部が思い返す、という体裁で始まり、そこに突然、意味の取れない固有名詞が混ざり込む。共有された画面写真のひとつには、こんな調子で刻まれていた。

数字に長く意識を向けていると、見知らぬ言葉が浮かんでくる。Elden Ring Nightreign、Counter-Strike 2、Elden Ring……意味は分からない。それでも、これらが世界であることだけは分かる。SCUM、Hunt: Showdown 1896、Baldur's Gate 3……世界の上に世界が重なっている。どうしてそんなことが。

そして石板は、いちばん長く留まった場所へ話を進める。ある人の画面では、そこに「16,062時間」と「Destiny 2」が並び、「なぜこの一か所にこれほどの時間を費やしたのか。他の世界には見つからない何かを探していたのか、それとも囚われていたのか」と続いていた。

16,062時間は669日ぶん。年に直すと1年9か月ほどになる。ゲーム側は責めているわけでもなく、褒めているわけでもなく、ただ淡々と数えて理由を尋ねてくる。ラスボス直前という位置に置かれていることも含めて、なかなか意地が悪い。

プレイヤーのデータを読んで作中の人物が言い当ててくる、という趣向そのものは新しくない。メモリーカードの中身を読み取って別のゲームのセーブを指摘してみせた『メタルギアソリッド』のサイコ・マンティス戦が有名だけど、あれは「保存されているタイトル名」を挙げるところまでだった。今回は累計プレイ時間という、自分でも普段は直視しない数字まで持ち出してくる。

Steamの GetOwnedGames が返すのは公開ライブラリだけ

どうやって読んでいるのか。Cold Symmetryからの説明は出ていないので断定はできないけど、Steamには公式にそれらしい窓口が用意されている。

Steamworksのドキュメントに載っている `GetOwnedGames` は、指定したアカウントの所持タイトルとプレイ時間を返すもの。ただし公式の説明には「所持ゲーム/ゲームの詳細があなたから見える場合に限り」返すとはっきり書かれている(Steamworks Documentation)。裏を返せば、プロフィールのゲーム詳細を非公開にしているアカウントからは何も引き出せない。石板が具体的な作品名を挙げてくるのは、ライブラリを公開設定にしている人だけ、ということになる。

同じ場所で読んでも空振りする人がいるのは、腕前でも進行度でもなく、その設定の違いだと考えると筋が通る。

評価そのものは発売時点で高い水準に落ち着いていて、そのあたりは別記事で数字を追っている。

📄 『Mortal Shell II』評価出そろう ― 38媒体平均86点、前作から10点上げて8月20日発売

石板は答えを教えてくれないし、数字を褒めもしない。669日をどこで使ったのかを、一度だけ静かに聞いてくる。それだけの仕掛けにゃ。

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