ドリフトゲー職人が作った猫弾幕『なでねこ』本日Steam発売―撫でている間、ねこは動けない
マウスでねこを撫でる。すると、ねこの体から弾が出て敵が倒れる。字面だけ見ると意味がわからないにゃが、これが『なでねこ』(Pet the Cat)というゲームの全部にゃ。開発は MEWSTURBO、販売は TurboCat Software。Steamストアページでは本日7月17日発売と記載されていて、この記事を書いている時点でカウントダウンは残り数時間──つまり今夜には解禁される。
撫でている間、ねこは動けない


操作はマウス一本。カーソルを動かすとねこが少し遅れて追いかけてきて、撫でると気持ちよさそうに転がりながらゲージが溜まり、満タンになると射程内の敵へ弾が飛ぶ。
肝心なのはここで、撫でている最中のねこはその場から動かない。敵の弾は当然飛んでくるので、撫でて撃つ・離れて避ける、を延々と往復することになる。癒し系の見た目をしておいて、中身は手を止める勇気を試してくる弾幕ゲームにゃんだよね。
進行はウェーブ制。1ウェーブ耐えるごとにフード・アイテム・武器から一つ選んでねこを盛っていく、いわゆるローグライトの組み立てにゃ。武器強化とタレントツリーも用意されていて、走るたびに育ち方が変わる。倒したスコアはグローバルランキングに乗る。


「ニャーと鳴くと敵が凍る」──更新履歴に並んだ小物たち
ストアの説明文はあっさりしているにゃが、デモ版の更新履歴を追うと中身の手触りが見えてくる。5月から6月にかけて公開されたパッチノートには、こんな装備の名前が並んでいた。
| 名前 | 更新履歴に書かれている内容 |
|---|---|
| 威圧の首輪 | ニャーと鳴いた時、一定確率でランダムな敵1体を凍結 |
| リペルフィールド | 左クリックで発動。発動中は敵や弾を押しのける |
| 満月のブローチ | 発動時にボスを即死させる不具合を修正(=強力な発動系) |
| ラッキーブレス | 効果に応じて3段階のレアリティに分岐 |
| サイコロ | 敵撃破時にごく低確率でドロップ |
鳴き声が発動条件になっているのが、いかにもこのゲームらしくて好きにゃ。撫でる以外にも猫らしい仕草がちゃんと戦闘に組み込まれているらしい。キャットニップクッション、マグネット、スピントイあたりの名前も見える。なお、これらはあくまでデモ期間中の仕様なので、製品版で調整されている可能性はある。
60件のうち58件が好評、10日で8回のパッチ
5月20日に配信された体験版は、現時点でレビュー60件中58件が好評(「非常に好評」)。数としては小さいにゃが、注目すべきは作者の手の速さの方で、5月22日のVer.0.5から6月1日のVer.0.8bまで、10日間で8回更新が入っている。
内容も律儀にゃ。ねこの当たり判定を小さくして避けやすくする、アイテム回収範囲を広げる、経験値カーブを調整する、4K環境のティアリングを直す……と、遊んだ人の引っかかりを片端から潰しにいっている。左クリックの「リペルフィールド」自体、デモ配信後に追加された新スキルにゃ。
音声つきで11言語、要求はGTX 450から
対応言語まわりが地味にすごい。ストアの表では英語・日本語・簡体字・繁体字・韓国語・ドイツ語・スペイン語・ロシア語・ポルトガル語(ブラジル/ポルトガル)・トルコ語の11言語が並び、そのすべてがインターフェイス・音声・字幕の3項目とも対応と記載されている。日本語音声が最初から入っている個人開発規模のゲームは珍しい。
動作環境の方は、こんな具合にゃ。
| 項目 | 最低 | 推奨 |
|---|---|---|
| OS | Windows 10 | Windows 11 |
| CPU | Intel i3 | Intel i5 |
| メモリ | 4 GB | 16 GB |
| GPU | GTX 450 | GTX 1080 |
| ストレージ | 500 MB | 600 MB |
2010年発売のGTX 450が下限、容量は500MB。ただし最低・推奨のどちらにも「ブロードバンドインターネット接続」が明記されていて、これはグローバルランキング用とみられる。
Snapdragon搭載機には、専用のベータブランチ
もう一つ感心したのがこれにゃ。デモ版のストアページには、Windows on ARM 向けの `forarm64` というベータブランチの切り替え手順がわざわざ載っている。Snapdragon X Elite / X Plus 搭載機やHuaweiのARMノートで起動しない・黒画面・即終了といった症状が出たら、そっちを試してくれ、という案内にゃ。この規模の作品でARM機を名指しでケアしているのは、なかなか見かけない。

作者のこれまでは、ドリフトだった
MEWSTURBO のSteamでの実績を並べると、この几帳面さの出どころが少し見えてくる。
| タイトル | 発売 | 価格 | レビュー |
|---|---|---|---|
| Drift Survivor | 2023年10月20日 | 188円 | 好評(27件中26件) |
| DAY OF DRIFT | 2025年7月9日 | 340円 | 好評(39件中38件) |
| Drift Survivor 2 | 2025年8月27日 | 376円 | 好評(28件中26件) |
そう、ねこの前はずっと車を横に滑らせていたにゃんだよね。ほかにも『BLOWFLY2:OVERLIMIT』『LOOSEPO』『100%HITS』などをコンスタントに出している多作な作り手で、しかもどれも数百円で全部「好評」。『Drift Survivor』の時点でサバイバー系を通っているので、ウェーブを捌いてビルドを組む今回の設計は、畑違いどころか地続きにゃ。
価格は執筆時点でストアに未掲載にゃが、これまでの並びを見るかぎり身構えるような額にはならなそう。実績・クラウド・リーダーボードに加えてリモートプレイ・トゥギャザーにも対応している。
撫でるという、ゲームだとたいてい「ごほうび」でしかない動作を、そのまま攻撃ボタンに据えてしまった度胸が気持ちいい。しかも撫でれば撫でるほど無防備になるという、猫飼いなら思い当たる節がありすぎる仕様つきにゃ。
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