Palworld開発元が「早期アクセスは意味を失った」と懸念、Redditでは6年目のCraftopiaに指摘集中
『Palworld / パルワールド』が早期アクセスを抜けたのは2026年7月10日。それから2か月後、開発元のPocketpairは、もう1本の自社タイトルについて「1.0は2027年」と発表した。2020年9月からずっと早期アクセスに置かれている『Craftopia / クラフトピア』だ。
この2つの並びが、Steamの早期アクセスをめぐる同社の発言と重なった結果、Redditのr/Steamでスレッドが伸びた。話の中心は制度そのものではなく、「それを言うのがこのスタジオなのか」という一点に寄っていった。
広報John Buckley氏が語る変質


発端は、Pocketpairで広報とパブリッシングを率いるJohn Buckley氏の発言。Steam Greenlightが早期アクセスへ切り替わった直後の数年間を、氏は制度がいちばん健全に回っていた時期として振り返っている。買う側も「作りかけを一緒に育てる」つもりで買っていて、フィードバックを送りたい・開発者と話したいという人たちが中心だった、という見方だね。
いまはそこが変わった、というのが懸念の中身。ハイパーカジュアル寄りのモバイル文化やライブサービス文化がSteamに流れ込んできて、早期アクセスという表示が実質的に機能しなくなった――買った人は普通に完成品として扱い、完成品として採点する。Palworldの場合、1〜2週間集中して遊んだあとに「新コンテンツが来ない、このゲームは終わった」という声が出るが、開発側の感覚では「半年後にまた会おう」くらいの時間軸で動いている、という説明が添えられていた。
制度が「いろいろな理由で悪用されてきた」とも語っており、代表例として挙げたのは「資金が必要だから今出す」という使い方。ただしPocketpair自身は早期アクセスを支持する立場を崩しておらず、次に大きなものを作るときも同じ形を選ぶだろう、としている。
Palworldは2年半、Craftopiaは6年目に入った
ここからは数字で確認していこう。Palworldの早期アクセス開始は2024年1月19日で、1.0は2026年7月10日。おおよそ2年半で製品版に到達した計算になる。Steamストアページの総合評価は「非常に好評」で、レビューは48万6千件を超え、好評率は94%前後。価格は3,400円。早期アクセス中に買った人はそのまま1.0を遊べる形だった。
いっぽうのCraftopia。早期アクセス開始は2020年9月で、6周年にあたる2026年9月4日に1.0の発表が出た。時期は「2027年」とだけ書かれていて、日付はまだ決まっていない。


発表の中身は、素直に読むと反省文に近い。1.0では新規コンテンツの物量を追うのではなく、既存の作りを整理し、積み残した問題を潰して磨き上げることを優先する、と明言している。Xbox向けはSeries X|SとXbox on PCがSteam版と同時、Xbox One版は「許容できる性能と安定性に届かなかった」として開発の打ち切りが告げられた。
そして、こんな一文も入っている。
Craftopiaが無ければ、いまのPocketpairも、Palworldさえも存在しなかった。誇張抜きにそう言える。
Palworldのリリース以降、Craftopiaへの手当てが薄くなったと感じた方がいるのは当然のことで、そう思わせてしまったことを心からお詫びします。
Steamでの評価は、総合が「やや好評」で2万件強。ただし直近30日に絞ると「賛否両論」まで落ちていて、好評率は41%(56件)。6年という期間が、そのまま評価欄に残っている状態だね。


r/Steamに立ったスレッドで最初に伸びたのは、制度論への同意でも反論でもなく、タイミングへの反応だった。
その指摘、10年は遅いんじゃないかな。
自分たちが1.0を出すまで待つ必要があったんだろうね。
そこに、具体名を挙げる書き込みが続く。
冗談で言ってるよね? Pocketpairの前作のCraftopiaは、いまも早期アクセスのままなんだけど。
何年も何年も棚に置きっぱなしにしておいて、そこを指摘する側を責めるのは筋が違う。売っている以上、実質的にはもうリリースしたのと同じことだよ。
Craftopiaの1.0発表があった直後というのも効いていて、「先に自分の家を片付けてから言え」という温度の反応が上位に集まった。ちょっと厳しいけれど、6年という数字が説得力を持ってしまうのは分かる話。
いっぽうで、Palworld側の擁護もはっきり出ている。
最後の早期アクセス版から1.0までに、新エリアが3つ、ストーリーモードの作り直し、レベル制の刷新、大量の新パル、細かい改善まで入っている。煽りにしか見えない。
1.0から入った人からは、パル図鑑にテキスト検索が無くて300匹の生息地を探しづらい、日誌の文章に誤字が残っている、メインメニューが早期アクセス当時と同じ静止画と音楽のまま――といった具体的な不足も挙がっていた。「完成品として厳しく見られる」という現象そのものが、コメント欄で実演されていたことになる。
スレッドの後半は、話が一段抽象的になった。早期アクセス作品を、購入時点の完成度で評価してよいのかどうか。
お金を取っている以上、「まだ作っている途中だから」では庇いきれない。標準のストアに早期アクセスの棚を作ったこと自体が、そもそも歪だったのかもしれない。
今の状態で売っているなら、今の状態で評価されるべき。買った人が手にするのはそれなんだから。「まだ変わる可能性はある」と添えるのは自由だけどね。
具体例として何度も出てきたのが、2026年5月14日に早期アクセスへ入った『Subnautica 2』。高い評価が付いていることを引いて「早期アクセスと名乗るだけで採点が甘くなる証拠だ」とする声と、そこに反論する声が正面からぶつかった。
あれは前作への信頼と、開発陣を応援したい気持ちが乗っている面がある。友人と2人で10時間かからずコンテンツを遊び終えたよ。
Subnautica 2はこの議論の例としては向いていない。既存システムの調整に早期アクセスをちゃんと使えているし、完成度も低くない。もっとひどいものが世の中にはいくらでもある。
早期アクセスが何を意味するか分かって買っている人もいる。中身が薄いのを承知で払ったから、想定を下回ってはいなかった。
結局、Buckley氏の言う「意味を失った」を否定する声はほとんど無く、割れたのは「じゃあ誰が悪いのか」の部分だった。文化が変わったせいだと見る人、開発側が制度に居座りすぎたせいだと見る人、そもそも小売の棚に未完成品を並べる設計が無理だったと見る人。この3つが同じスレッドで並走していたにゃ。
Craftopiaが早期アクセスを抜けるのは2027年。「半年後にまた会おう」という開発側の時間感覚は、この作品ではもう12回ぶん過ぎている。
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