『続ポートピア連続殺人事件:忘却の埋葬』2027年発売へ。堀井雄二が原作・制作総監督、TGS2026で試遊展示
43年前のアドベンチャーゲームに、新しい捜査ファイルが5つ足される。
9月9日に配信されたNintendo Directで発表されたのが『続ポートピア連続殺人事件:忘却の埋葬』。1983年にエニックス(現在のスクウェア・エニックス)からPC-6001版として登場した『ポートピア連続殺人事件』のフルリメイクに、新ストーリーを大幅に加えた完全新作で、発売は2027年予定。対応機種はNintendo Switch / Nintendo Switch 2 / PC(Steam)の3つで、原作・制作総監督には原作者の堀井雄二が就いている(ジー・モードの発表)。
フルリメイクに新規捜査ファイルが5つ加わる
土台になるのはファミコン版『ポートピア連続殺人事件』のフルリメイク。そこへ「視点を変えて描かれる5つの捜査ファイル」が追加され、1980年代の神戸を舞台に、新たな登場人物たちと一緒に事件の裏側を掘り返していく形になる。ジャンルは推理アドベンチャーで、Steamストアページの説明によれば、システムはコマンド選択式のテキストアドベンチャー。関係者の証言と証拠品を集めながら真相へ近づいていく、あの手触りは残るみたいだね。
ファミコン版で「ぼくが あなたの ぶかの まの やすひこ です」とカタカナ混じりに名乗っていた部下が、描き直された立ち絵で同じ挨拶を口にする。公開素材の中でいちばん分かりやすい対比がこれだった。
スクリーンショットに映る顔ぶれも、原作を触ったことがある人ほど引っかかるはず。小宮六助や平田由貴子といった原作にも名前のあった人物が並ぶ一方で、「私たちは探偵です」と名乗る三宅涼子のような新顔も出てくる。証拠品の指輪を「では、証拠品として持っておきます」と回収する画面もあって、調べる・聞き込む・押さえるという捜査の流れは原作のままだ。



ドット絵だった登場人物を描き起こしたのは浅野恭司(WIT STUDIO)。TVアニメ『進撃の巨人』1〜3期のキャラクターデザインや、『SPY×FAMILY』の総作画監督を務めた人だ。原作からの面々に加えて、新しく登場するキャラクターも同じ手で描かれている。

音楽を担当するのはピアニスト・作曲家の清塚信也。本作のために30曲以上を書き下ろしたという。ファミコン版のあの矩形波を思えば、ずいぶん遠くまで来たものだね。製品版はフルボイスに対応する。

開発陣は『オホーツクに消ゆ』と同じ顔ぶれが揃う
パブリッシャーはジー・モード、企画・制作はORION PROJECT、開発はroom6とゲームスタジオ。この座組は、2024年9月12日にNintendo SwitchとSteamで発売された『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ ~追憶の流氷・涙のニポポ人形~』と同じ顔ぶれで、堀井雄二が原作・監修を務めたあのリメイクの延長線上にある仕事ということになる。
その繋がりを示すように、オホーツク側の登場人物たちも浅野恭司のデザインで今作に出演する。発表文にはそこだけ「2027年の世界で、解き明かされる謎とは……?」という一文が添えられていて、どういう形で絡んでくるのかは伏せられたままだ。
権利表記は ©G-MODE Corporation/©ARMOR PROJECT ©Spike Chunsoft Co., Ltd.。ARMOR PROJECTは堀井雄二の会社で、Spike Chunsoftの前身であるチュンソフトは、1985年11月29日に出たファミコン版の開発を手がけた会社。名前の並びを眺めるだけでも、なかなか感慨深いものがあるにゃ。
『ポートピア連続殺人事件』が現代のPCに顔を出すのはこれが初めてではなく、2023年4月にはスクウェア・エニックスが自然言語処理を学ぶための無料ソフト「SQUARE ENIX AI Tech Preview: THE PORTOPIA SERIAL MURDER CASE」をSteamで配信している。ただしあちらはAI技術を体験するための教材という位置づけで、作品としてのリメイクにあたる今作とは別物。
発売は2027年だけど、手を動かせる機会は来週やってくる。9月17日から21日まで幕張メッセで開かれる東京ゲームショウ2026のジー・モードブース(9-11ホール、No.09-E03)で、『忘却の埋葬』の冒頭パートが試遊展示される。TGSに出るのはボイスの入っていない版で、フルボイスになるのは製品版から。一般公開日は9月19日・20日が9時30分〜17時、最終日の21日は9時30分〜16時までとなっている。
Steamストアページは発表と同じタイミングで公開済み。価格は未定、CEROは審査予定のまま残っていて、Directの画面では対象年齢が「15歳以上」相当と案内されていた。対応言語は日本語のみで、インターフェース・音声・字幕のいずれも日本語。英語などほかの言語への対応は、今のところ告知されていない。
ファミコン版のヤスが名乗ってから、同じ挨拶を新しい絵で聞けるようになるまで、42年かかった計算になる。
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