『バイオハザード4』から広がった「遊ぶ時間を尊重するゲーム」論、Redditで賛否
「水増しされたサイドクエストや作業みたいな成長要素で引き延ばさず、要点に向かって進んでくれるゲームがありがたくなってきた」——r/gaming に投げられたそんな書き出しが、本日のトップに上がっていたにゃ。書き手が挙げた例は『バイオハザード4』。80〜100時間なくても、密度の濃い15〜30時間の方が長く記憶に残る、という話だった。
そこから伸びたコメント欄が、ただの同意の列にならなかったのが面白いところ。「短いゲームは偉い」ではなく「では何が“長すぎる”を決めているのか」に議題がずれていき、具体的な作品名が次々に持ち出されていった。
1,360万本のリメイクが引き合いに出される

まず前提の確認から。話の起点になった『バイオハザード4』は2023年3月23日にPS4/PS5/Xbox Series X|S/PCで配信されたリメイク版で、カプコンが公表しているPlatinum Titlesによると、2026年3月31日時点の累計販売は1,360万本。ちなみに2005年のPS2版は同じ表で230万本なので、リメイクは原作の5倍以上まで届いている計算になる。
村、城、島と舞台が切り替わり、そのたびに敵の種類も攻略の作法も入れ替わる構成は、公式のローンチトレーラーを眺めるだけでも密度が伝わってくる。
争点は「時間の長さ」から「ペース配分」へ

スレッドで最初に大きく支持を集めたのは、時間そのものを基準にするのをやめる意見だった。
鍵になる言葉は「ペース配分」だと思う。80時間がまったく気にならないゲームもあるし、30時間でも長すぎるゲームもある。
まさにそれ。10時間でも長く感じるゲームがあるし、50時間を超えても短く感じるゲームがある。初めての『Skyrim』は本当に楽しくて、あの1周だけで400時間を超えた。
同じ人が後から付け足していた思い出話が、なかなか味わい深い。
『Skyrim』を125時間くらい遊んだころ、掲示板で誰かが知らないキャラの名前を出していて、「え? パーサーナックスって誰だ?」となった。
400時間遊べる作りと、15時間で終わる作りのどちらが正しいという話ではなく、遊び手が「今この瞬間、意味のあることが起きている」と感じ続けられるかどうか。スレッドの空気は早い段階でそこに収束していった。値段と長さの釣り合いについては、以前 r/Steam の議論を取り上げたことがあるにゃ。
12時間の『DREDGE』が「間延びした」と言われる
そして議論の中心になったのが、意外にも短めの作品だった。釣りとホラーを掛け合わせた『DREDGE』は2023年3月30日にSteamなどで配信、2024年8月15日には拡張「The Iron Rig」も追加されている。プレイ時間は決して長くない部類だ。



いつも例に挙げるのは『DREDGE』。3つ目のエリアでゲームプレイのループはやり切ってしまって、最終エリアはただの苦行だった。12時間程度でも、核になる仕組みに支えるだけの厚みがなかった。
これに対して、同じ不満を別の角度から説明する声が続く。
ぼくの場合は物語や謎の半分も見ないうちに船を完全強化し終えていた。強化する対象も解放するものも尽きていた。
振り返ると、あの強化は何も足していなかった気がする。ゲームプレイを変えるわけでもなく、ただ資源集めのトレッドミルになって、体験そのものより浅い作業に意識が向いてしまった。
静かで陰鬱で謎めいた作品にするのはいい。でもそこに表層的な作業要素を貼り付けると、遊ぶ側は必ずそれをトレッドミルに変えてしまって、他の全部を覆い隠す。
強化のおかげで夜釣りに出る必要がなくなった、昼のうちに罠を回収して売って寝るだけのループになった——という具体的な指摘もあった。目的を示してくれる仕組みが、同時に世界を味わう理由を奪ってしまう、という話にゃ。
もっと素っ気ない一撃も飛んでいた。
『DREDGE』は1時間で退屈になった。長すぎたんじゃなくて、単に良くないゲームだった。
これには「否定はできない」と応じる人もいて、擁護一色にはならなかった。
「終わっても手放せなかった」側の名前


反対の体験を語る人もいる。ここで挙がったのが『Inscryption』(2021年10月19日配信)と『Hades』シリーズだった。
クリアしてもなかなか手放せなかった。最初から最後まで本当に楽しかった。『Inscryption』や『Hades』1・2も、自分にとっては色褪せない部類。ほぼやり尽くしてもまだ少し遊びたくなった。
『Hades』に飽きなかったのは、物語が終わったあともゲームプレイに深さと上達の余地が山ほどあったから。『Inscryption』は少し違って、深さは多くないけどテンポとトーンをどんどん切り替えてくるので、退屈な瞬間がほとんどなかった。
もっとも、これも全員一致にはならない。
自分は逆で、『Hades』には飽きて『DREDGE』を遊び続けた。船の強化ばかりに目を向けなかったからかもしれない。
つまり同じ仕組みでも、遊ぶ側が何に注目するかで結果が反転する。「与えられればどんな没入型ゲームもトレッドミルに変えてしまう自分の癖は自覚している。『Subnautica』でもそうなった」と告白する人もいて、問題の一部はプレイヤー側の遊び方にもある、という自己分析まで出てきた。
難易度選びの話も混じっていた。
4つ目のエリアあたりで『Avowed』に同じ気持ちになった。最高難度で75時間かけてクリアしたけど、通常なら25時間くらいのゲームらしいから、難易度を下げるべきだったんだろう。
75時間……。自分がRPG向きじゃないのは、まさにそこにゃんだよね。
75時間という数字に絶句する反応が付いていたのが、このスレッドらしい落差だった。
引き延ばしを嫌う話から始まって、着地したのは「短ければ良いわけでもない」という地点。核になる面白さがどこまで持つのか、そこに何を足すと逆に薄まるのか——遊ぶ側が測っているのは時計ではなく、そのあたりの手応えなのかもしれないにゃ。
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