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「初見で遊ぶ楽しさが恋しい」Redditの議論が長文化、攻略前提のゲーム設計にも矛先

投稿: 2026/09/20by tobariware7分で読めます
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『Resonance: A Plague Tale Legacy』を、何の前情報も入れずに起動した——書き出しはそれだけだった。投稿した人はまだ序盤で、中身には一切触れていない。代わりに書かれていたのは、最近のゲームは発売前の時点で物語のかなりの部分が外へ出てしまっているのでは、という引っかかりだった。Redditのr/gamingに立ったこの投稿が、思いのほか長い応酬に育っている。

前日譚として描かれるAsobo Studioのシリーズ3作目

『Resonance: A Plague Tale Legacy』はAsobo Studioが手がけたシリーズ3作目で、時系列としては1作目『A Plague Tale: Innocence』より前を描く前日譚にあたる。8月28日にPC(Steam/Epic Games Store)、PS5、Xbox Series X|Sで発売され、Xbox Game Passにも初日から入った(Focus Entertainmentの告知)。Steam版は8,980円。日本語はインターフェースと字幕に対応しているけれど、フル音声が用意されているのは英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語・中国語(簡体字)で、日本語音声は入っていない。

投稿の主眼は、この作品の出来ではなく、そこにたどり着くまでの体験のほうにある。早期アクセスや先行プレイの配信で、発売前から物語の相当な部分が見えてしまう。予告編は売るために一番いい場面を抜いてくる。それなら、店頭でパッケージの絵と裏面の説明だけを見て買っていた頃のほうがよかったのではないか、という流れだった。

最初に集まったのは、自分も同じやり方をしているという声だった。

どのゲームでもそうしてる。買ってすぐ、起動もしないうちに「アドバイスをください」と書き込みに来る人を見ると、こっちがそわそわする。

同じだね。どんなゲームかを知るために予告編は見るけど、あとは何も調べずに飛び込む。「最適ビルド」の類は絶対に見ない。自分で試すほうが好きだから。

予告編までは見る、という線引き。そこへ、もっと厳しく引く人が続いた。

最適ビルドは2周目以降のためのものだと思ってる。1周目は何も見ない。攻略もビルドも無し。『ELDEN RING』では序盤で手に入れたブラッドハウンドの長牙を、最後までそのまま使い続けた。

この話題で何度も名前が挙がるのが『ELDEN RING』で、しかも指しているのはたいてい2022年2月の発売直後の数日間だった。

誰も何も知らなかった頃の『ELDEN RING』は魔法みたいだった。

あれは本当にすごかった。久しぶりに紙とペンを手元に置いて、クエストや隠し場所を忘れないように書き留めながら遊んだ。

ただ、あのときは調べない選択をしたというより、調べる先がまだ存在しなかった。攻略情報が埋まりきる前の数日間は、全員が同じ手探りの側にいたわけで、意志で初見を貫くのとは少し事情が違う。懐かしがられているのは、自分の我慢強さではなく、その一時的な空白のほうだと思う。

ここから流れが変わっていく。初見で遊ばない人を責める向きに、待ったがかかった。

問題の一端は、多くのゲームがプレイヤーをそう仕向けていること。『ディアブロ IV』のビルドを起動前に調べる人が現れるより先に、ゲーム内の案内がまるで無い作品を5本遊んで、仕様を知るにはwikiへ行くしかなかったプレイヤーがいた。

『Path of Exile』にどうしても入り込めない理由がそれ。少なくともストーリー後のコンテンツは、ゲームの外から持ってこないといけない知識が多すぎて、そこまでやる気になれない。

それは分かる。ただPoEも基本的なところは問題なく遊べるよ。ストーリーの終盤で詰まって、ビルドの解説を見に行くことにはなるかもしれないけど、10時間以上は何も調べずに遊べる。

カードバトル系が苦手なのも同じ理由かもしれない。あと、なぜか自分でビルドを組むのが本当に下手で、いつも器用貧乏なものができあがる。

「初見で遊べるかどうか」は、プレイヤーの心構えだけで決まる話ではない。ゲームが自分の仕組みをどこまで自分で説明しているか、という設計の問題でもある——という整理が、この流れで立ち上がってきた。ビルドの組み合わせが数千通りある作品で、ゲーム内のヘルプが2行しかなければ、外へ出ていくのは自然な動きにゃ。

最初の「起動もしないうちにアドバイスを探す人にはそわそわする」という書き込みには、正面からの反論も付いた。

楽しさの感じ方は人によって違うので、そこは強く反対したい。

楽しんでいると書いただけで評価を下げられてる。いかにもここらしい。

もうひとつ、実利のほうから来た指摘もあった。こちらは温度が低く、具体的。

困るのは、ゲームの側がそれを罰してくる場合。後半で成り立たなくなるビルドがあって、直すのに費用も時間もかかる、あるいはそもそも直せない。4分の3まで進んで先に行けなくなったとき、やり直すか別のことをするかなら、自分はたぶん別のことを選ぶ。

40時間かけた育成が終盤で行き止まりになる作りなら、事前に調べるのは怠慢ではなく防衛になる。初見の楽しさと、取り返しのつかなさは、同じ天秤に乗っている。

一方で、呆れ気味の報告も次々に並んだ。

今日、Dark Souls 3の板で、チュートリアルのボスの闘技場を覗き込みながら「ここで待っているのは誰か」と聞いている人がいた。未プレイだという。とにかく中に入って遊べばいい。

そういう投稿に文句を言ったら、Dark Souls 3とELDEN RINGの板を両方BANされた。

「始めたばかりだけど、結末がどうなるのか先に知りたい」。いや、まずは遊んでくれ。

『時のオカリナ』を初めて遊んでいる人のスレを見かけた。まだ1時間目で、なぜこれほど愛されているのか分からないから、それが分かるようになるには何をすればいいか教えてほしい、と。最初の1時間で。

それどころじゃないよ。『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』で同じことを聞いている人を見た。「初めて遊ぶけど何をすればいいか分からない、圧倒されている」と。右か左を押してジャンプ、それだけ。

笑い話の体裁ではあるけれど、並べてみると質問の中身は「このゲームの正解は何か」に寄っている。分からない時間そのものを楽しむ、という遊び方が、あらかじめ選択肢から外れている。

出発点は「初見のわくわくが恋しい」だったのに、長く伸びたのは「どこまでがゲームの責任か」のほうだった。発売前に見せすぎるのも、ゲーム内で説明しなさすぎるのも、結局はプレイヤーを外へ押し出す。その意味では、予告編とwikiは同じ穴を塞ごうとして、同じ穴を広げている。

投稿した人は「まだそんなに進んでいない」と書き添えていた。ここまで議論が膨らんだことも知らないまま、今もソフィアの旅を手探りで進めているのかもしれない。

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