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Steamで「バンドルより単品が安い」が起きる仕組み―自動で追随する価格と、手打ちの価格

投稿: 2026/08/24by tobariware4分で読めます
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セット売りのほうが高い。Steamのストアでは、たまにそういう並びに出くわす。

まとめ買い用のページを開いて、中身を1本ずつ足し算してみたら合計額のほうが安かった――この手のスクリーンショットは r/Steam に定期的に持ち込まれる。ただ、これはストアの表示バグでも一部の販売元の値付けミスでもなくて、Steamの中に性質の違う2種類の「セット」が同居していることから来ている。

まとめ買いで2,588円安くなるFF I-VIバンドル

まず、ちゃんと動いている側から見ておきたい。『FINAL FANTASY I-VI Bundle』は、ピクセルリマスター6本とそれぞれのOST&壁紙DLCをまとめたSteamのバンドルで、価格は9,172円。

中身の6本を単品で並べると、『I』と『II』が各1,480円、『III』『IV』『V』『VI』が各2,200円。足すと11,760円になる。差額は2,588円、割引率にして22%。ここは素直に、まとめたほうが安い。

この22%は、バンドルを作るときに販売元が決めた割引率。Steamworksのドキュメントは、バンドルの仕組みを「購入する人のアカウントにまだ入っていないパッケージすべてに、バンドル作成時に定義した割引率を適用する」と説明している(Steamworks ドキュメント)。値段そのものを決め打ちしているのではなく、そのときの中身の値段に対して掛け算をしている、という作り。

だから中身がセールで半額になれば、バンドルの合計もつられて下がる。開発者向けの割引ガイドにも、バンドルに含まれる商品には個別の割引の「上から」バンドル割引がかかると明記されている。ここは足し算ではなく重ねがけなので、10%オフの商品に20%のバンドル割引が乗っても30%オフにはならず、28%オフ。期待した数字と1〜2%ずれる理由は、だいたいこれにゃ。

やっかいなのは、Steamのストアにはバンドルとは別に「パッケージ」という箱もあること。デラックス版、DLCまとめ、〇〇コレクションといった名前で棚に並んでいるものの多くがこちらで、価格は販売元が手で入力した固定の数字。中身がいくらになっていようと、その数字のまま売られる。

たとえば『Remnant II』のDLCまとめは2,700円。中身の3本を単品で買うと1,100円+1,100円+1,200円で3,400円だから、今は700円ぶん得をする計算になる。ところが、この2,700円はどこにも連動していない数字だね。3本がそれぞれ半額(合計1,700円)になっても、販売元が同時にパッケージ側の価格も下げなければ、棚には2,700円が残り続ける。逆転が起きるのはこの瞬間。

Valve自身、この現象を把握している。バンドルの説明ページには、旧来の「コンプリートパック」について、中身がセールに入ると価格がずれてしまい、パックのほうが個別のアイテムより高くなることがあった、という趣旨がはっきり書かれている。今のバンドルはそれを直すために用意された仕組みで、割引ガイドのほうでもセール時には「関連するパッケージ(DLC、デラックス版)も同時に割引すること」と念を押している。裏を返せば、やらなければ下がらないということ。

見分け方そのものは単純で、ストアページのURLを見ればいい。`store.steampowered.com/bundle/◯◯` なら中身の価格に追随するバンドル、`store.steampowered.com/sub/◯◯` なら固定価格のパッケージ。大型セールの最中に後者を開いたときが、いちばん逆転の起きやすい場面になる。

とはいえ確実なのは、結局のところ電卓を叩くこと。まとめ売りのページに並んでいる商品を1つずつ開いて足すだけなので、たいてい数十秒で終わる。※ここまでの価格はいずれも2026年8月23日時点のもの。

棚に並んだ2つの箱は、見た目ではほとんど区別が付かない。片方だけが中身に合わせて動き、逆転が起きるのはいつも動かないほうの箱にゃ。

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