Steamのグラボ、VRAM16GBが25.90%で8GBを抜いて初の首位に
PCゲーマーの「普通の構成」がひとつ書き換わったにゃ。Steamハードウェア&ソフトウェア調査の2026年7月分で、ビデオメモリ16GBのグラフィックボードが25.90%となり、25.32%の8GBを抜いて初めて一位に立った。何年ものあいだ「8GBあれば一応動く」が合言葉みたいになっていた時代が、統計の上ではひとまず終わったことになる。
16GBが25.90%、8GBは25.32%まで下がった
数字の動き方がなかなか極端で、16GBは前月比プラス1.40ポイント。ひと月でこれだけ跳ねる項目はこの調査では珍しい。対する8GBはマイナス0.32ポイントで、じわじわ削られ続けている。差は0.58ポイントしかないので、来月ひっくり返っても不思議はない僅差ではあるにゃ。
その下の帯も見ておくと、12GBが12.88%(-0.13)、6GBが5.65%(-0.80)、4GBが5.94%(-0.07)。一方で24GBが5.43%まで伸びて前月比プラス0.25ポイントと、上のほうも着実に厚くなっている。要するに減っているのは6GB以下と8GBで、増えているのは16GB以上、という素直な入れ替わりだ。
同じ月のCPU側でも似た交代が起きていて、8コアが27.85%(+0.38)で6コアの27.52%(-0.12)をわずかに上回った。VRAMもコア数も、長年の「標準」がひとつ上の段へ移った月として記録されることになる。


押し上げているのがどのカードかも、GPU別のランキングから何となく見える。7月の上位はRTX 3060が3.88%(変動なし)、RTX 4060 Laptop GPUが3.64%(-0.38)、RTX 4060が3.63%(-0.02)と続き、そこにRTX 5070が3.62%(+0.33)で食い込んでいる。上位陣で目立って伸びているのが最新世代の1枚だけ、という並びだにゃ。新規に買われている層がそのまま16GBの積み増しになっている、と読むのが自然だろう。
なお、この調査はSteam側が一部ユーザーに任意で回答を求める抽出方式で、月ごとにブレが出ることもある。0.58ポイント差の首位交代を「決着」と受け取るより、傾向線が去年からずっと同じ向きを指している点のほうが重い。
買い替えの追い風の裏で、メモリの契約価格が上がり続けている

もうひとつ、この乗り換えラッシュには面白くない側の事情も絡んでいる。メモリそのものの値段だ。
TrendForceが2026年7月3日に公開した見通しでは、DRAMの契約価格は2026年第3四半期も前四半期比で13〜18%の上昇が続くとされている(TrendForce)。上げ幅は前の四半期より鈍るという話ではあるものの、方向はあくまで上。AIサーバー向けの需要にメーカーの生産が引っ張られ、消費者向けの供給が細っている構図が続いている。
グラフィックボードはVRAMを丸ごと載せている製品なので、この値上がりは原価に直結する。実売価格の上昇圧力が今後も続くなら、「まだ8GBで粘れる」と様子見していた人ほど、値札を見て早めに動く動機ができる——という力学は働いていそうだ。ただしメーカー各社の希望小売価格の改定として公式にアナウンスされているわけではないので、ここは断定せず「そういう地合いにある」くらいに留めておくにゃ。
ゲーム側から見ると、この数字の意味はけっこう大きい。開発者が「最低限これくらいは載っている」と見積もる基準は、こういう統計を土台に決まっていく。16GBが多数派として定着すれば、テクスチャ品質やレイトレーシングの初期設定が引き上げられる余地が出てくるし、逆に8GB勢が体感する窮屈さは今より早く進むかもしれない。
とはいえ8GBが25.32%、その下も合わせれば全体の半分近くはまだ12GB以下にいる。今すぐ切り捨てられる規模ではないにゃ。首位が入れ替わった、というのはあくまでスタートの合図で、地殻変動そのものはこれからゆっくり続いていくのだと思う。
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