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乗客を平手打ちするバス運転ゲーム『Thank You Bus Driver』発表 ― Double Fine新レーベル第1弾

投稿: 2026/09/06by tobariware5分で読めます
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バスの運転席に座って、乗客から「ありがとう」を集める。集めた数がそのまま、次の停留所までの残り時間になる。『Thank You Bus Driver』は、そういう仕組みのゲームにゃ。手がけたのはDouble Fine Productions。

モノクロ線画の運転席と平手打ち計測メーター

画面は全編が手描きの線画で、色はモノクロ一色。運転席からの一人称視点で、ひび割れたフロントガラスの向こうに田舎町が広がっている。

計器の並びは素直な作り。中央が残り時間のタイマーで、その右に「Lighthouse」「City Hall」「The Burbs」「Windmill」といった次の行き先が出る。ダッシュボードの右端に据わっているのが「Thank-o-meter」で、泣き顔と笑顔の間を針が行き来する乗客の機嫌計。「Ty」と書かれたカウンターが、受け取った感謝の総数を数えている。

運転手を動かす燃料は上機嫌の乗客だけ、と公式は説明している。Thank Youを多く受け取るほど次の停留所までの持ち時間が伸び、さらに貯めればバスに飾る小物や町のバリエーションが開いていく(Double Fine Productions)。

夜の便を写した画面では、車内にコーヒーカップと保険証、ぶら下がったサイコロ、天井の電飾が増えている。解放されると言われている「小物」は、たぶんこのあたりのことだね。

広げた地図の隅には、その日の禁止事項が手書きで3行並ぶ。「No Stinky(臭うのは禁止)」「No Toenail Clipping(足の爪を切るな)」「No Sleeping(寝るな)」。走行中に「New Rule: No Sleeping」と吹き出しが飛んでくる場面もあり、運行の途中でも項目は増えていく。

破った客は平手打ちで黙らせる。それでも繰り返す常習犯には、後ろのドアからご退場いただく——公式の表現では「乗車の権利を取り消す」。車内を写した画面には、記号だらけの罵声が乗客の頭上に浮かんでいる。誰が道路を仕切っているのかを思い出させる作業は、どうやら一方通行ではないらしい。

大事なのは次の停留所にたどり着くこと、それだけ。地図を広げたまま曲がってもいいし、トウモロコシ畑を突っ切る近道を選んでもいい。歩行者、対向車、目の前の柵——それらを避けるのは「任意」だと公式が言い切っている。市庁舎前で牛らしき生き物をはね飛ばしている画面が、そのまま宣伝素材として並んでいるあたりに本気度が出ている。

乗客が怒り出す前に着けば、道中の顛末は問われない。桟橋の板の上をバスで走っていく画面もあって、道路の定義もかなり緩い。

Double Fineの新レーベル第1弾として発表

Double Fineは今年、Xbox Game Studiosの傘下を離れて独立したスタジオに戻り、自社タイトルの権利も取り戻した。公式サイトでも自分たちを「独立したばかりのスタジオ」と書いている。その後に立ち上がった新レーベルが「Double Fine Action Labs」で、掲げているのは「小さくて変わったゲームのためのレーベル」という位置づけ。『Thank You Bus Driver』はその第1弾になる。

企画はDouble FineのWill Koehlerの発案で、少人数のチームが数週間で形にしたという。スタジオは今、9月いっぱい動くクラウドファンディング企画「Amnesia Fortnight 2026」を進めている最中で、支援者の投票で選ばれた試作品を磨き上げて実際の小さなゲームに仕上げる、というのがその骨子。今回のバス運転ゲームは「そこから何が生まれうるかの見本」だと公式は説明している。

Steamページはすでに公開されているものの、発売日は「近日登場」のまま。価格も出ていない。対応言語は英語のみで、インターフェース・音声・字幕のいずれも英語だけ、日本語は含まれていない。動作環境に挙がっているのはWindows 10/11の64bit版(Steam)。

PAX Westの会場には試遊台が出ている。バスがいつ発車するのかは、まだ時刻表に載っていない。

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