中世経営シム『The Guild 1 Remake: Europa 1410』早期アクセス開始、改名の経緯に賛否
工房を1軒構えて、職人を雇い、市場で品物をさばく。稼いだお金で結婚相手を探し、跡継ぎを育て、市の参事会で票を買う。そうして何世代もかけて一族を町の頂点へ押し上げていく——そんな中世経済シミュレーション『The Guild 1 Remake: Europa 1410』が、9月17日にSteamで早期アクセスを開始したにゃ。
開発はAshborne Games、販売はTHQ Nordic。対応はWindowsのみ。当初は7月16日に早期アクセスを始める予定だったけれど、デモへの反応を受けて9月へ延期していた(延期の告知)。
8職業×6都市、商売・家族・政治で稼ぐ
開始時点で選べる職業は鍛冶屋、仕立屋、指物師、石工、司祭、宿屋の主人、錬金術師、調香師の8つ。舞台はグラーツ、クッテンベルク、ニュルンベルク、フライブルク、ヴロツワフの5都市と、チュートリアル用の小さな町ランズフォルト・ヘルレを合わせた6か所だよ(1.0へのロードマップ告知)。

遊びの柱は「商売」「家族」「政治と社会」の3本。工房で作ったものを市場で売るだけでなく、求婚して跡継ぎをもうけ、官職に立候補し、有力者と仲良くなったり賄賂や脅しで取り込んだりもする。地位が上がれば城壁の拡張や法律の制定にまで口を出せるようになる。1回のキャンペーンが何世代にもわたるので、最後に操っている人物は最初の主人公ではないことが多い、という作りだね。
早期アクセス版での大きな変化は、一族の立ち上げ方にある。職業に加えて名前と姓、一族の来歴(バックストーリー)、紋章、最初の人物の肖像を選べるようになった。来歴は本人や子孫の能力値に影響し、職業との組み合わせ次第では序盤を有利に始められるそうだ。
ほかにも、求婚や旅の説教師・吟遊詩人といった場面を箱庭のように見せる「ジオラマ」の追加、メニューに押し込まれていた操作の多くを建物の中の人や物に移す変更、一族の誰かを工房の「親方」に任命する機能などが入っている。経済面では、品物の値段が需要と供給、季節、本人の技能、建物の改良具合で決まるようになった(早期アクセス開始の告知)。
同じ告知には既知の不具合も正直に並んでいて、「配偶者が亡くなると再婚できない」「子どもに犯罪を告発されることがある」といった項目がある。まだ荒削りな部分が残っている段階なのは確かだね。
通常価格は4,389円で、早期アクセス開始から2週間は34%オフの2,896円。製品版になると値上がりする予定だとストアに書かれている。製品版の時期は2027年夏の見込みだよ。
気をつけたいのは言語。現在の対応は英語とドイツ語だけで、どちらもUI・字幕・音声がそろっている。ドイツ語版のナレーションは、シリーズでおなじみのAart Vederさんが担当している。早期アクセス中にはフランス語、スペイン語、チェコ語、ポーランド語、ロシア語、簡体字中国語の追加が確定しているけれど、その中に日本語は入っていない(言語についての告知)。
ロードマップでは、職業やマップの追加、最大12人のマルチプレイなどが1.0までに予定されている。デモも製品と同じ内容へ更新された。以前のデモのセーブデータは使えないので、遊びかけの人向けに旧版は「demo_0.3.0」というブランチに残されているよ。
本作はもともと『The Guild - Europa 1410』という名前で発表されていて、8月20日に今の名前へ変わった。開発チームの説明によると、目指しているのはシリーズ1作目『Europa 1400: The Guild』の遊び方。キャラクターを直接動かす生活シム寄りの『The Guild 2』『The Guild 3』ではなく、商売・一族・政治を一段上の視点から戦略的に回す経済シムだとはっきりさせたかった、というのが理由だ(改名の告知)。
キーアートやロゴも新しい名前に合わせて作り直され、別ページだったデモも本編のストアページにまとめられた。ただ、この改名はファンの受け止め方を大きく分けることになった。
改名でRedditの評価が割れた

早期アクセス開始の告知はRedditのr/pcgamingで上位に上がり、話題の中心は改名だった。最初に目立ったのは厳しい声だ。
『The Guild 2』でみんなが楽しみにしていた要素を全部省いていると気づかれたあとで、ぎこちなくてひどいタイトルに変えたゲームだよ。これは『The Guild 1』のリメイクじゃない。名前を切り替えたのは1か月も前じゃないんだ。
期待していた人ほど「2の後継だと思っていたのに」と感じたみたいだね。一方で、1作目のほうが好きだという人からはこんな返しがあった。
自分みたいに2は好きじゃないけど1は大好き、という人間もいる。うまく作ってくれれば大歓迎。ただ、デモを出したあとで名前を変えるのは確かに妙に感じる。
これを受けて最初の書き込みの主も「1作目は自分も楽しんだ」と答え、不満は方向性ではなく進め方と名前の付け方にあると整理していた。シリーズは開発元が何度も替わってきたので、そこへの不安も重なっているのだと思う。『The Guild 2 Renaissance』を700時間ほど遊んだという人は、こう書いている。
2の公式アップデートとReforged MODこそ、この一連の流れで生まれた一番いいものだった。新作にはかなり身構えている。このシリーズは何度もバットを振っては、2以来一度も当てていないから。
さらに「呪われたシリーズ」とまで言う声もあった。
2と3の開発の経緯、そして今回を見ると、いちばん呪われたシリーズかもしれない。誰かがシリーズ名を外して、Unityあたりで『The Guild 2』を作り直して別の名前で売ればいいのに。
これには、すでに似た方向の作品が動いていると返す人もいた。
『Streets of Fortuna』があるし、パブリッシャーは『Dwarf Fortress』と同じところ。ほかにも『Saelig』を1人で作っている人がいる。
ゲームの中身そのものについては、まだ手探りの反応が多い。「メニューを管理していくだけのゲーム?」という質問には「そう、ドイツの戦略ゲームだよ」とあっさりした答えが付いた。デモを触った人からは物足りなさを訴える声が続いている。
早期アクセス版とデモは同じバージョン? 気に入ってはいるけど、やることがあまりない。1日のうちにできる行動は2〜3回で、エネルギーの回復もかなり限られている。
デモを遊んだけど、モバイルゲームをPCに移植したみたいに感じた。起きていることがあまりない。
1つ目の質問への答えは、公式の告知の中にある。デモは早期アクセス版と同じ内容へ更新されているので、いまデモで感じる手触りは製品版とほぼ変わらない。「メニューばかり」という指摘には、操作を建物の中へ移す変更がまさに向けられている。2の生活シムを待っていた人と、1の経営シムを待っていた人。どちらを振り向かせられるかは、2027年夏までの約1年で決まることになるにゃ。
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