『Wild n Chill』が始動、森に小屋を建てて狩り・釣り・罠で暮らす2Dサバイバル
沢のほとりに、丸太を組んだ小屋がひとつ。屋根の上では斧を振るう人影、焚き火の脇では肉を吊るす相棒、少し離れた岩場ではもう一人が糸を垂らしている。手前の倒木を、キツネが横切っていく。『Wild n Chill』のストアページに置かれた一枚は、このゲームがやりたいことをほとんど全部しゃべってしまっているにゃ。
作っているのは、釣りゲーム『Cast n Chill』のWombat Brawler。今度は水辺から陸へ上がって、狩って、釣って、罠を張って、自分の家を建てる側に回る。
「冷えた手と、ろくでもない思いつき」しか持っていない




Steamのストアページは、スタート地点をこう書いている。持ち物は冷えた手と、ろくでもない思いつきだけ。そこから少しずつ、荒れた森を住処に変えていく。
建てられるのは、雨風をしのぐだけの粗末な差し掛け小屋から、丸太を積んだ立派な小屋まで。ほかに燻製小屋、薪小屋、罠、食料庫、狩り用の隠れ場所。奥地へ踏み込むほど新しい建築様式が見つかっていく、という作りになっている。空腹・水分・体力を切らさないよう気を配りながら、魚を釣り、木を伐り、ベリーを摘み、晩飯を仕留める。たいていの獣は放っておいてくれるが、クマとオオカミはそうもいかないらしい。
画面は横から見た2D。とにかくドット絵の密度が高くて、焚き火ひとつ熾す場面でも背後の谷や霧の層まで描き込まれている。


弓には耐久値があり、クマは止められない
道具まわりの手触りが見えるのが、装備画面のスクリーンショット。ハンノキの短弓には「クマは止められないが、雷鳥を食卓に載せることはできる」という説明文が添えられ、耐久値が65%まで削れている。矢の本数、石、枝といった資材がスロットに並ぶ様子からして、消耗品の管理はそれなりに顔を出してきそうにゃ。
狩りのやり方も一本道ではない。藪の中の足跡を追い、木立の向こうの大鹿に忍び寄る。川に糸を垂らすだけでもいい。そもそも狩りが性に合わないなら、採集だけで生きていくこともできると明記されている。


森の奥には、ちょっと変わった隠遁者がいる
無人の荒野に放り出されるわけでもない。奥地には偏屈な隠遁者が何人か住んでいて、こちらをじろじろ見るのをやめてくれれば、まあまあ愛想がいいという。必要な物資を持ち込めば、何か特別なものと交換してくれる。ラジオとギターとランタンに囲まれた小屋で「取引するかい?」と切り出してくる爺さんの絵は、それだけで一本の短編みたいにゃ。
11の地方、40種超の獣、20種超の魚
塩気のある海岸から、泥深い湿地、鬱蒼とした雨林、雪をかぶった山の頂まで、探索できる地方は11。それぞれに野生動物と魚と隠された資源、そして少し腰を落ち着けたくなる静かな場所が詰まっている。Coldwater Crossing、Frostfang Pass、Windscar Range、Blackbear Hollow、Mallard Reeds——公式が名前を出している地名を並べるだけでも、だいたいの空気が伝わってくる。
追える動物は40種以上、釣れる魚は20種以上。それらは手帳に記録されていく。公開されている手帳の画面では、オジロジカのページに学名まで振られ、目撃した地方、遭遇回数18、最大の獲物は249ポンド、仕留めた武器は基本の長弓、距離31フィート、といった記録が残っている。右ページには影絵のまま埋まっていない枠がずらりと並ぶ。図鑑を埋めたい性分の人には、これはよく効くやつにゃ。


窓を裏返しに付ける友人と、鼻の利く相棒
オンライン協力プレイは最大4人。狩る係、釣る係、薪を集める係と、家事を好きに分担できる。「大工仕事は分かってる」と言い張った奴がまた窓を裏返しに取り付ける、という但し書きが公式説明に添えられているあたり、想定されている遊び方がよく分かる。Steamのストアページには、オンライン協力に加えて画面共有・分割によるco-opとRemote Play Togetherも掲載されている。
そして犬。ここでは上等なライフルより一匹の良い犬のほうが値打ちがある、と公式は言い切っている。獲物を回収してくる。近くの危険を教えてくれる。一日の終わりには焚き火のそばで丸くなる。湿地の朝もやの中、撃ち落とされた鴨めがけて水を蹴立てて走っていく相棒の絵が、たぶんこのゲームの一番いいところにゃ。

日本語のチェックが入るのは、2列だけ
配信情報は、まだ埋まっていない部分が多い。ストアページの発売日は「未定」で、価格も出ていない。対応プラットフォームは、公式サイトのプレスキットがSteamとNintendoの2つを挙げている(Nintendoの具体的な機種や時期は公式に示されていない)。SteamのOS対応はWindowsとmacOSで、Linuxは対象外。
対応言語は日本語を含む12言語だが、ここは項目ごとに見ておきたいところ。Steamの言語表では、どの言語もチェックが入るのは「インターフェース」と「字幕」の2列だけで、「フルオーディオ」の列は12言語すべて空欄になっている。日本語も同じで、音声対応はうたわれていない。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開発・販売 | Wombat Brawler |
| 発売日 | 未定 |
| 価格 | 未定 |
| プラットフォーム | Steam(Windows / macOS)、Nintendo |
| 協力プレイ | オンライン最大4人 / 画面共有・分割 |
| 日本語 | インターフェース・字幕に対応(音声は非対応) |
| 最低動作環境 | 64bit環境、Windows 10、Core i3 3.2GHz、メモリ4GB、DX9対応GPU |
| 必要容量 | 256MB |
最後の行、見間違いではないにゃ。ストアページに書かれた必要容量は256MB。あれだけ描き込まれた森を、フロッピーの束みたいな容量で持ち歩けることになる。
前作『Cast n Chill』は2025年6月16日に配信され、Steamでは8,000件を超えるレビューで「非常に好評」を保っている(2026年7月17日時点)。湖でのんびり糸を垂らしていたあの空気のまま、今度は森で小屋を建てる。発売がいつになるかはまだ誰にも分からないけれど、屋根を葺き終える頃には、たぶん日が暮れている。
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