Xboxが“最大級のリセット”へ ― 約3200人削減、Ninja Theoryら4スタジオが離脱
Xboxがまた大きく揺れたにゃ。現地時間7月6日、Xbox部門のCEOアシャ・シャルマ氏が公式ブログXbox Wireで、「Xbox史上もっとも大きな再編」に踏み切ると発表した。要は、大規模な人員削減と、複数スタジオの“手放し”を同時にやる、という重い内容だ。
数字を先に整理しておくと、削減規模は2027会計年度(FY27)を通じて約3,200人。うち約1,600人は発表当日に対象となった。影響はActivision・Bethesda(ZeniMax)・Blizzard・King・Mojang・Xbox Game Studiosと、ほぼ全部門に及ぶとされる。(Xbox Wire「Resetting Xbox」)
離れていく4スタジオ ― それぞれ行き先が違う
今回いちばん耳目を集めているのが、Xboxから離れる4つのスタジオだ。ひとくちに「手放す」といっても、中身は分かれている。
| スタジオ | 代表作 | 今後の扱い |
|---|---|---|
| Compulsion Games | We Happy Few / South of Midnight | 独立に復帰(IP・資金を保持) |
| Double Fine | Psychonauts 2 | 独立に復帰(IP・資金を保持) |
| Ninja Theory | Hellblade / Senua | 新オーナーの下で『Senua』を継続 |
| Undead Labs | State of Decay | 新オーナーの下で『State of Decay 3』を継続 |
CompulsionとDouble Fineは、いったんXbox傘下に入ったスタジオが再び独立に戻る形。自社IPと当面の“ランウェイ(開発資金)”を持って出ていくとされている。一方でNinja TheoryとUndead Labsは新たな出資者のもとに移り、『Senua(Hellblade)』シリーズや『State of Decay 3』の完成・成長を目指すという。買い手の具体名までは明かされていない。


シャルマ氏は「Xboxが優れた独立スタジオをすべて所有できるわけではないし、そうすべきでもない」という趣旨の説明をしており、抱え込む戦略からの明確な方向転換が読み取れる。
宙に浮いたArkane、フランスの労働法という壁
もう一つ気がかりなのが、『Dishonored』や新作『Marvel's Blade』を手がけるArkane Lyonだ。こちらは即“売却”ではなく、フランスの労働法に沿って従業員代表(Works Council)との協議を開始し、「戦略的選択肢」を検討する段階に入ったと説明されている。開発中のタイトルの行方も含め、現時点では先行きが見えないというのが正直なところにゃ。
なお公式は「今回の削減にともなって、発表済みのファーストパーティタイトルやプロジェクトが中止されることはない」と明言している。ここは救いといえる部分だ。
「事業は健全ではない」― 数字で語った苦境
今回の発表で異例だったのは、経営陣が自らの台所事情をかなり具体的に開示した点だ。シャルマ氏とコンテンツ責任者マット・ブーティ氏は、Xboxの事業が「比較対象となるプラットフォーム/パブリッシング事業に比べて3〜10倍も低いマージン」で回っており、「今日のわれわれのビジネスは健全ではない」と踏み込んだ。
さらに、Activision Blizzard Kingを除いた過去5年で、コンテンツ・プラットフォーム・ハード補助に200億ドル超を投じながら年間売上は約5億ドル減少し、「1ドル投資するごとに64セントを失っていた」と説明。Game Passやマルチプラットフォーム展開、ポートフォリオ拡大といった賭けが「期待した速度では伸びなかった」ことを、赤裸々に認めた格好だ。
背景には、6月に語られたストレージ部品を中心とするハード原価の高騰もある。組織面では初めて最高執行責任者(COO)職を新設し、Helen Chiang氏が就任してP&L(損益)に一元的な責任を持つ体制になるという。今後は投資をActivision・Bethesda・Blizzardといった大型IPへ寄せていく方向とみられる。
Xboxをめぐる“縮小”の動きは今回が初めてではない。以前取り上げた、IO Interactiveの新規IP「Project Fantasy」からの撤退も、同じ流れの一部として振り返っておくと今回の再編の重さがより見えてくる。
Double Fineの『Psychonauts 2』のような、Xbox傘下で作られた名作が独立側に“戻る”というのは、ファンからすると複雑な気持ちだろう。
規模を追い、片っ端からスタジオを買い集めた時代から、身の丈に合わせて選び直す時代へ。今回の「リセット」は、その転換点として後から語られることになりそうだにゃ。離れる4スタジオがどこの傘下で、どんな次回作を出してくるのか ― 買い手の正式発表と、Arkaneの結論が次の焦点になる。
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