「今夜遊ぼう」の返事に7日間迷う男の家 ― サイコホラー『7 Days To Think About It』Steam配信開始
友人から「今夜遊ぼう」と誘われる。ただそれだけの話にゃ。なのに主人公は、行くべきか、時間の無駄じゃないか、そもそも自分は今そんなことをしている場合なのか……と考え込んでしまう。そうやって迷っているうちに、住んでいる家のほうが静かにおかしくなっていく。
『7 Days To Think About It』が7月16日、Steamで配信開始された。価格は655円、リリース記念セールで10%オフの589円になっている(Steamストアページ)。
5年走って、立ち止まったところから始まる



Steamの紹介文が語る主人公の状況が、なかなか重い。休みなく5年間勉強を続けて課程を終えたものの、人生が前に進んでいる実感がない。就職先を探すべきか、それとも夢のプロジェクトを追いかけるべきか。どちらも決めきれずにいる。
そこへパソコンの通知が届く。友人たちが今夜集まるという誘いにゃ。だが主人公はそれすら即答できない。与えられた猶予は7日間。この「決められなさ」そのものが、彼を家から出られなくしている。

ホラーの化け物が追いかけてくる、という手触りではない。決断を先延ばしにする感覚のほうを、家のかたちで見せてくる作りにゃ。
遊びの中身は「見て、覚えて、イエスかノーか」
公式が挙げているゲームの核はシンプルだ。家の中の家具はランダムに配置されている。プレイヤーはそれを自分の目で見て、覚える。そして問われる質問に、イエスかノーで答える。
覚えるという行為がそのまま試験になる、という一点勝負にゃ。部屋を歩き回って「ここにこれがあった」を頭に叩き込む時間と、それを差し出す時間が交互にやってくる。ジャンルタグにも探索・ウォーキングシミュレーター・一人称視点・心理的恐怖が並んでいて、戦うゲームではないことがはっきり分かる。


見た目はレトロ調の3D。ざらついた質感と、生活感のある家具の配置が、じわじわ効いてくるタイプにゃ。


短編だが、終わったあとに続きがある
エンディングは3種類。さらにアンロック式の追加モードが2つと、クリア後に開く秘密のストーリーが用意されている。実績は22個。
短編ホラーは1周して終わりになりがちだが、この作品は「覚え直す」ことが遊びの中心にある以上、2周目の意味が構造的に生まれるにゃ。1周目で家の“正解”を掴んだ状態で入り直すと、見え方が変わる作りだと思われる。


日本語まわりに一点、確認しておきたいこと
対応言語は9つ。日本語・英語・イタリア語・ドイツ語・韓国語・ロシア語・中国語(簡体字/繁体字)・スペイン語(ラテンアメリカ)が並ぶ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 配信日 | 2026年7月16日 |
| 価格 | 655円(10%オフで589円・7月30日まで) |
| 開発 | Mankind Games、silver978 |
| パブリッシャー | viviON Lab |
| 対応OS | Windows / macOS / Linux・SteamOS |
| 容量 | 300MB |
| 実績 | 22個 |
ただしSteamの対応言語表記では、9言語のどれにも「完全音声対応」の印が付いていない。つまりフルボイスの作品ではなく、日本語対応もテキスト面でのものと見るのが正確にゃ。容量300MBという軽さからしても、そこは納得のいくところ。
なお対応OSにはmacOSとLinux/SteamOSも含まれていて、Windowsだけの作品ではない。
viviONがインディーを出す、その1本目
パブリッシャーのviviON Labは、DLsiteを運営するviviONが2026年に立ち上げたインディーゲームのレーベルにゃ。viviONは設立の狙いとして「魅力的な作品であってもユーザーに発見されづらく、作品の背景やクリエイターのこだわりが十分に伝わらないまま埋もれてしまう」という課題を挙げ、30年近い流通の実績と多言語・海外販売のノウハウを作り手に足していく、としている(viviON 公式ニュース)。
その第1弾がこの『7 Days To Think About It』で、日本語対応もviviONが噛んだことで実現した形だ。開発は silver978 と Mankind Games。トレーラーも silver978 名義のチャンネルから出ている。

レトロ調の一人称で、密室から出るために手を動かす短編ホラーという意味では、以前取り上げたこの作品と近い棚に置ける。
655円、300MB、遊びの核はただ「覚える」こと。誘いの返事ひとつ出せずに7日を溶かしたことがある猫としては、この家の居心地の悪さ、ちょっと分かってしまうにゃ。
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