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MAGES.の新作FPS『Juggernaut』、AI開示は「ソースコード100%」——Steamで基本無料配信へ

投稿: 2026/09/11by tobariware6分で読めます
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「AI成分表」という見慣れない言葉が、Steamのストアページに載っている。ソースコード100%、グラフィック60%、サウンド50%、エフェクト100%。たった4行の開示だけど、いちばん上の数字が言っていることはなかなか重い。書いたのは『STEINS;GATE』のMAGES.で、対象は同社が「近日登場」として登録した基本プレイ無料のFPS『Juggernaut』だにゃ。

Steamには、生成AIをどう使ったかを開発元が自分の言葉で書く欄がある。『Juggernaut』のストアページに置かれているのは、これだけ。

AI成分表

ソースコード 100%

グラフィック 60%

サウンド   50%

エフェクト  100%

言い換えると、ゲームのコードは全部が生成AIによるもので、絵と音も半分以上がそう、ということになる。数値まで刻んで出しているぶん、書きぶりとしてはむしろ正直な部類だと思う。ただ、ソースコードとエフェクトが揃って100%と並ぶ開示は、20年以上続いてきた会社の新規タイトルとしてはかなり珍しい。

同時に登録された有料DLC「Juggernaut Asset Maker Pro」のほうにも、別の一文が置かれている。「このアプリケーションのソースコードは生成AIを使用して作成されています」——ツールも同じ作り方ということだね。

レトロFPSエンジンにゲーム2本が付く

肝心の中身は、平たいドット絵の空間を走り回る90年代式のFPS。ストアの説明では「レトロなレンダリングにより超軽快に動作する軽量FPSエンジン」と位置づけられていて、無料配布される本体には2つのゲームが付いてくる。

ひとつは「Campaign」。悪魔の侵攻を止めに現地へ向かった主人公が、仲間を失い、奈落に落ち、持ち物も全部なくしながら、それでも現地調達で戦い続けるストーリーモードとして紹介されている。もうひとつが「The Juggernaut」で、ゾンビだらけの空間で5,000体を倒せば帰れる、という耐久モード。ストア文の「これはゾンビのバーゲンセールだ!!」という煽り方からして、真面目な世界観を張るつもりは最初から無さそう。

対応はWindowsのみで、最低動作環境はWindows 11の64bit、Core Ultra 7 155U、メモリ4GB、Intel Graphics、ストレージ2GB。内蔵グラフィックスを基準に書いてあるあたり、「超軽快」の看板は本気らしい。言語は日本語と英語だけど、チェックが入っているのはインターフェイスのみで、フル音声にも字幕にも印は付いていない。配信日は今のところ「近日登場」のままで、具体的な日付は出ていない。

この企画のもう半分が、有料DLCとして売られるステージ作成ツールだ。同梱されるエディタは9種類ある。

ツールできること
マップエディタ最大64×64マスをドットで塗ってMAPを作る。クリア条件・敵配置・トラップ配置も指定
エネミーエディタ見た目・パラメーター・行動ロジックを設定。自分で描いた絵をそのまま使える
アイテムエディタ効果付きのアイテムに自作の絵を当てる
オブジェクトエディタ宝箱や納品箱を作り、そこから武器やアイテムを渡す
武器エディタ見た目・性能・フレーバーテキストを設定
サウンドエディタSEやBGMに好きな音楽を登録
UIエディタ2枚の絵を描くだけでオリジナルUIに差し替え
クオーツエディタ武器強化要素の性能・種類を調整
ステージパッカー各種データを1ファイルに連結し、簡易チェックと圧縮をかけて配布

作ったステージはユーザー間で共有できる、というのが売り。ストアには「もっとポップに、もっと和風に」と例が挙げられていて、ゲームのほぼ全要素を改変できると書かれている。ゲーム内に実装済みのステージ素材データも付属するので、そこを土台にして組めるようになっているみたい。エンジンと無料の見本を配って、改造ツールで課金する——構図としては、かなりはっきりした作りだね。

DLCの価格はまだ表示されておらず、こちらも「近日登場」。無料の本体だけで遊ぶぶんには金額が発生しない構造になっている。

批判されたのは中身より出どころだった

反発が出ているのは、開示の中身そのものより「誰が出したか」の部分が大きいと思う。MAGES.は科学アドベンチャーシリーズの会社で、Steam版『STEINS;GATE』には9月10日時点で約2万7000件のレビューが付き、評価は「圧倒的に好評」。8月20日に発売されたばかりの『STEINS;GATE RE:BOOT』も約950件で「非常に好評」を保っている。テキストと演出で積み上げてきた看板の隣に、コードもエフェクトも100%生成AIのFPSが並んだ格好になる。

『Juggernaut』のディスカッション掲示板には、ページが立った直後からスレッドが並び始めた。「作る気がないなら、どうして自分が買う気にならなきゃいけないのか」という趣旨のもの、「MAGES社の作ってるゲームもう買いたくなくなった」という日本語のもの、翻訳の質の話から今回の件へつなげたもの。今のところ好意的な書き込みはほとんど見当たらない。

もっとも、この開示欄はValveが2024年から求めているもので、書かなければ審査を通らない。隠さずに数字を出したこと自体は制度が想定していた通りの動きで、そこを読んだ人がどう判断するかまでが制度の設計に含まれている。今回は、その判断がかなり速く、かなりはっきり返ってきた。

発売日は「近日登場」のまま動いていない。増えているのは掲示板のスレッドの数だけだ。

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