廃線を最大6人で生配信するホラー『Stream Train』発表 ― 怪異を怒らせても“撮れ高”が優先
配信者が廃線に潜り込んで、幽霊を撮って、視聴者を稼ぐ。字面だけ見れば「よくあるやつ」に見えるけれど、この『Stream Train』、視聴者に飽きられた瞬間に前へ進めなくなるらしいにゃ。
デンマーク・コペンハーゲンのスタジオ Half Past Yellow が、最大6人協力の配信ホラーアドベンチャー『Stream Train』を発表。Steamストアページが公開され、現在の表記は「近日登場」。7月16日に配信された offbrand games 主催のインディー展示会 Secret Sauce Showcase 2026 でのワールドプレミアだったにゃ。

チャットが退屈すると、投げ銭が止まる
このゲームの心臓部は、画面の隅で流れ続けるコメント欄にゃ。公式の説明はこうだ ―― 「チャットの連中は配信に映るものすべてに反応し、無茶ぶりをしてきて、リクエストを飛ばしてくる。退屈したら退屈したとちゃんと言ってくる。コンテンツを流し続けるかぎり、彼らは投げ銭を流し続ける」。
つまり視聴者は雰囲気づくりの背景ではなく、リソースの供給源。谷を抜けるには彼らの支援と投げ銭が要る、と明言されているので、「安全にじっと隠れてやり過ごす」戦法は、そのまま資金難で詰むことを意味するにゃ。ホラーゲームの定石である“慎重さ”が、ここでは罰される側に回っている構造がおもしろい。

なお、このチャット欄について開発側はSteamのAI生成コンテンツ開示欄で一言そえている。自分たちで作った元のリスト(案)をベースに、追加のチャットメッセージのアイデア出しにAIを使ったとのこと。関連性のあるものはゲームに採用し、一部は手直しし、残りはボツにした、という説明にゃ。何千行と流れるコメントの物量をどう用意したのか、その裏側を先に明かしてある形。
廃線をゆく蒸気機関車、乗客は最大6人
舞台は「Uncanny Valley(不気味の谷)」と名づけられた土地の廃線。プレイヤーは古びた蒸気機関車を自分たちで操り、好きなペースで谷を探索していく。廃墟と化した建物に踏み込み、妙な生き物を記録し、そして――仲間にイタズラを仕掛ける。
このイタズラが単なるお遊びではなく、公式が挙げる「視聴者を惹きつける手段」の一つとして並んでいるのがこのゲームらしいところにゃ。危険なスタントも、怪異への煽りも、身内へのドッキリも、すべては再生数のため。アバターはカスタマイズ可能で、最大6人が徒党を組んでバズを狙いに行く。


Steam上ではシングルプレイにも対応と記載されているので、一人で静かに廃線へ向かうこともできる。……チャットに急かされながら独りで機関車を回すのは、それはそれで別種の地獄が見えそうだけれど。
列車ホラーという括りでは、以前紹介した『森林脱出:終電』も機関車を守りながら進む協力ホラーだったにゃ。あちらが「守る」ゲームなら、こちらは「見せる」ゲーム、といったところ。
「怒らせるな。せめて撮れ」
森にはクリプティッド、幽霊、得体の知れない生き物が徘徊している。公式の一文が全部を物語っていて、曰く「怒らせないようにするか、怒らせてしまったなら、せめてその瞬間を撮っておけ」。
事故そのものがコンテンツになる、という開き直りにゃ。Steamのタグにもホラーと並んでコメディ・ダークコメディが入っていて、ジャンル欄はアドベンチャー。悲鳴と笑いの配分がどのあたりに落ちるのかは、実際に触ってみないと分からない部分だ。


対応言語は英語のみ、Windows専用
ここは正確に押さえておきたいところ。現時点のストア表記では、対応言語は英語のみで、インターフェース・音声・字幕のいずれにも日本語は含まれていない。プラットフォームもWindowsのみで、macOS/Linuxの記載はなし。
必要動作環境は次のとおり(ストアページ記載のまま)。
| 項目 | 最低 | 推奨 |
|---|---|---|
| OS | Windows 10 以降 | Windows 10 以降 |
| プロセッサー | Intel Core i5 @ 2.5 GHz 相当 | Intel Core i5 @ 3.0 GHz 相当 |
| メモリー | 4 GB RAM | 8 GB RAM |
| グラフィック | NVIDIA GeForce GTX 1060 相当 | NVIDIA GeForce GTX 2060 相当 |
| DirectX | Version 11 | Version 11 |
| ストレージ | 2 GB | 2 GB |
容量2GBという申告と、GTX 1060で足りる最低ライン。重量級ではなく、友達と気軽に立ち上げる方向を狙っているのが数字からも透けて見えるにゃ(推奨欄の「GTX 2060」はストアの表記そのまま。RTX 2060のことかは公式の記載からは判断できない)。
カエルの島から、廃線へ
Half Past Yellow は2017年設立のコペンハーゲンのインディースタジオ。代表作は2022年の『Time on Frog Island』で、言葉の通じないカエルたちと物々交換していく、のんびりとしたパズルアドベンチャーだった。2025年には『Tempest Tower』もリリースしている。
あの牧歌的なカエルの島を作ったスタジオが、次に選んだのが「バズるためなら怪異も煽る配信者たち」というのは、なかなかの振れ幅にゃ。発売日はまだ「近日登場」のまま。続報を待ちつつ、ウィッシュリストに入れておく段階だ。
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