『Warmace: Miniature Shop Simulator』発表 ― ミニチュアを塗って売る模型店経営シムが2026年に早期アクセスへ
棚に並んだ箱、ランナーから切り離されたばかりのパーツ、乾きかけの塗料の匂い。そういう空間を「客として通う」のではなく「自分で回す」側になったらどうなるか——それを丸ごとゲームにしたのが『Warmace: Miniature Shop Simulator』にゃ。Tutel Gamesが開発し、FreeMind S.A.と共同でパブリッシュする模型・ミニチュア専門店の経営シムで、Steamストアページが公開されている。配信は2026年、早期アクセスからのスタート予定だ。
「1箱だけ買うつもりだった」から始まる

公式の紹介文がいきなり刺してくるのが良い。曰く、模型好きなら誰もが知っているあの感覚——「1箱だけ買うつもりだった」。気づけばランナーと塗料の小瓶と細い筆に囲まれ、なぜかもう次の買い物を計画している。本作はその情熱を商売に変えるところから始まる、という導入になっている。
プレイヤーがやることは、大づかみに言えば四つ。入荷したキットの箱を開け、中身を確かめ、筆を入れ、値をつけて売る。ただしその一つひとつに判断が挟まる。届いた箱は迷わず開けるのか、それとも未開封のまま値打ちが出るのを待つのか。レアなモデルを引き当てたとき、すぐ売るのか、値を吊り上げるのか、こっそり自分のコレクションに回してしまうのか。……最後の選択肢がちゃんと用意されているあたり、開発者が同好の士であることが透けて見えるにゃ。


タイトルの「Warmace」は、この店で扱っているミニチュアゲームの名前という位置づけ。ずんぐりした重装歩兵風のモデルから、爪と牙を剥いた異形まで、店内のショーケースには方向性の違うキットが並ぶ。
塗った1体が、そのまま値札に跳ね返る
本作の核になるのは塗装だ。塗料を選び、配色を組み立て、素組みのグレーだった1体を「誰かが欲しがる個体」に変えていく。仕上げた作品は店頭のディスプレイに飾って集客に使ってもいいし、塗装済みとして売りに出してもいい。買い手のなかには、丁寧に塗られたミニチュアになら喜んで上乗せして払う層がいる——つまり筆の腕が、そのまま利益率になって返ってくる仕組みになっている。



客も一様ではない。安く買い叩きたい者もいれば、相場より払ってでも欲しい者もいる。需要の動きを読み、交渉に応じ、値付けを詰めていく駆け引きが売買パートに乗っている。
そして商売が回り出せば、店そのものを育てる番になる。棚の配置を変え、目を引くディスプレイを作り、ショールームを広げ、隅々まで内装を整える。扱える商品、入荷できる量、設備、飾れるスペースが解放されていき、小さな街の模型屋が「コレクターの目的地」へと育っていく——という拡張の軸だ。居心地の良い店には常連が戻ってくる、と公式は書いている。
こういう「モノを手で扱って稼ぐ」系のシムは近ごろ層が厚くなっていて、以前取り上げた廃列車の解体シムもその一角だったにゃ。あちらが鉄の塊をバラして売る話なら、こちらは小さなプラを組んで塗って売る話。方向は真逆でも、手仕事が値段に変わる快感は地続きだ。
完成は2027年初頭も視野、作っているのは1人
早期アクセスで出す理由について、開発者はコミュニティと一緒に作りたいからだと説明している。既存システムの改良、新機能の追加、細部の詰めをプレイヤーの声を聞きながら進めたい、という趣旨だ。期間は明確に区切られておらず、予定しているメカニクスを全部入れるのにどれだけかかるか読み切れない、として「2026年末か2027年初頭」を目標に挙げている。作っているのは1人だからだ、とも添えられている。
早期アクセス開始時点で遊べるのは、店舗運営、ミニチュアの塗装とコレクション、セットの売買という基本の輪。ここは動く状態にあるが、今後も磨き込みと拡張を続けるとしている。製品版に向けて予定されているのは、塗れるモデルの追加、塗装まわりの操作の滑らかさ改善、店舗の内装カスタマイズ、従業員の雇用、そして万引き犯。最後のひとつが並んでいるのを見ると、のんびり筆を握っているだけでは済まなくなりそうにゃ。
対応プラットフォームはWindowsのみ(64bit版のWindows 10以上)で、MacとLinuxは対象外。動作要件は控えめで、最低がCore i5-3550/Ryzen 5 2500X、メモリ4GB、GeForce GTX 1050/Radeon R9 270X、推奨がCore i5-7600K/Ryzen 5 2600X、メモリ8GB、GTX 1060/RX 480。ストレージはどちらも5GBだ。シングルプレイ専用で、実績、コントローラーのフルサポート、クラウドセーブ、ファミリーシェアリングに対応する。
言語まわりは要注意ポイントがある。対応は日本語を含む31言語と幅広いが、フルボイス(音声)が付いているのは英語だけで、日本語はインターフェースと字幕のみ。ここを「全部日本語対応」と丸めると実態とズレるにゃ。
価格は本稿執筆時点でストアに掲示されていない。値上げの予定については、現時点で変更は考えていないものの、コンテンツが増えれば将来的に調整する可能性はある、という書き方に留められている。配信日も「2026年」とだけ示された状態だ。積みキットが減らない自覚のある人ほど、ウィッシュリストに入れておく手はある。
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